なぜ自律神経失調症に「漢方薬」がおすすめなのか。すぐ買える市販品一覧はコレ[薬剤師監修] (1/2)
最近ずっと体の調子がスッキリしない、だるいと思ったら、それは自律神経失調症かもしれません。
自律神経の不調には漢方薬が活用できることがあります。毎日忙しくて病院に行く時間が取れない場合などは、ドラッグストアや薬局で手に入る市販の漢方薬を試してみるのもひとつの方法です。
この記事では、自律神経失調症に効果があると言われる市販の漢方薬を、薬剤師・碇純子さんが紹介します。自分に合った薬を見つけるために、ぜひ参考にしてみてください。
自律神経失調症とは。「なんだか調子が悪い」が続く
全身の倦怠感やめまい、憂うつが続くなど、何となく心身の調子が悪い状態が続くことはありませんか。こうした心身のバランスが崩れた状態を、自律神経失調症といいます。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。これらの神経は心臓を動かしたり、呼吸をしたりなど、自動的に体の機能を正常に保っています。
何らかの原因で自律神経が正しく機能しなくなると、さまざまな不調を感じるようになり、日常生活に支障が出てくるようになります。
自律神経失調症の主な症状
自律神経失調症では、主に次のような症状があらわれます。
- 耳鳴りやめまい、立ち眩みがする
- 動機・息切れがある
- 手足が冷える
- 体がだるい
- のどが詰まった感じがする
- 汗がだらだら出る
症状の出方は人それぞれで異なり、複数の症状が同時に現れることもあります。また、時間の経過によって症状が置き換わったり、変化したりすることも少なくありません。
自律神経失調症でよくある原因
自律神経失調症は、過剰なストレス、生活リズムの乱れ、環境の変化などの要因が重なることによって発症します。
- 睡眠不足
- 不規則な食事
- 運動不足
- 精神的ストレス
- 気温や騒音などの物理的なストレス
- ホルモンの変動(思春期や更年期)
自律神経は交感神経と副交感神経で構成されており、24時間周期で切り替えが行われていますが、睡眠不足やストレスなどが続くと、この切り替えがうまく働かなくなります。
このバランスが崩れが、心身に症状として現れるのです。
自律神経失調症に漢方薬が用いられる理由
自律神経失調症には、生活習慣を整え、それぞれの症状に合わせた治療が大切になりますが、漢方薬を用いた治療も有効であるとされています。
漢方薬がなぜ有効なのか解説していきましょう。
漢方薬とは
薬効があるとされる植物や自然現象でできたミネラル、動物などを蒸したり乾燥したりして作った薬を「生薬」といいます。
甘草、桂皮、葛根などという名前は聞いたことがある方もいるかと思いますが、こうした生薬が漢方薬の原料であり、生薬を2つ以上組み合わせて作ったものが漢方薬となります。
漢方薬は自律神経を整える?
自律神経失調症を改善するには、体のバランスや調子を整えることが大切であるため、漢方薬が適していると言われています。
頭痛や腹痛など、ひとつの症状や病気に対して直接的に働きかけるのが西洋医学の薬です。
反対に、漢方薬は1剤に複数の有効成分が含まれているため多様な症状に効き、体質を改善するなど根本からの解消を目指すのが大きな特徴です。
自律神経失調症に用いられる漢方薬一覧【市販品】
それでは、自律神経失調症に用いられる漢方薬にはどんなものがあるのか見てみましょう。
それぞれの漢方薬の効能や特徴などをしっかり理解して、どんな症状にどの漢方薬を用いたらいいのか、ぜひ参考にしてみてください。