2024年1月24日

お酒を飲むと筋トレ効果は落ちる?アルコールが筋肉に及ぼす悪影響 (1/2)

「筋トレを行っている人はお酒も強そう……」なんていうイメージをお持ちの方、多いのではないでしょうか。実際にカラダの大きなスポーツ選手には、お酒が強いという豪快なエピソードや噂をよく聞きます。しかしスポーツ選手にとって、飲酒はパフォーマンスに影響はないのでしょうか。

今回はスポーツの中から筋トレにターゲットを絞り、筋トレとアルコールの関係を見ていきましょう。これから筋トレでカラダ作りをしようとしている人はもちろん、「筋トレも飲酒も両方大切だ!」という人も必見です。

アルコールによって起こる筋トレへの悪影響

まずは、アルコールがカラダづくりに影響する要因を確認してみましょう。

テストステロンの分泌量が減少するおそれ

アルコールによる筋トレへの弊害として挙げられるのが、ホルモンの一つ「テストステロン」分泌への影響。このテストステロンは、摂取したたんぱく質を合成させ筋肉を作るという働きを持っています。

筋トレの刺激によって分泌されるのですが、アルコール摂取によりこのテストステロンの分泌量が減少するとされているのです。

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筋肉の合成を促すシグナル伝達経路の活動が低下するおそれ

また、筋トレやたんぱく質の摂取により、筋肉の合成を促す「mTOR(たんぱく質キナーゼ)」と呼ばれるシグナル伝達経路が活発になることが分かっています。

しかしアルコールを摂取することで、mTORの活動が低下するという結果を発表している研究もあります。

コルチゾールの働きで筋肉の分解を促進されるおそれ

その他にも、アルコール摂取によって分泌される「コルチゾール」というホルモンには、血糖値をコントロールする働きがあります。

コルチゾールには、エネルギー源である糖を生み出すために、筋肉の分解を促進させてしまう作用も。筋肉の分解は筋肉量の低下に繋がり、カラダづくりにとって悪影響を及ぼすのです。

このように、多くの研究でアルコールが筋トレの筋合成効果を阻害するという結果が出ています。

「お酒はエンプティカロリーだから太らない」はホント?

たしかにお酒のカロリーはすぐにエネルギーとして消費されるが……

「お酒はエンプティカロリー。飲んでもすぐにエネルギーになるから太らない」という話を聞いた人もいるかもしれません。

確かにアルコールは、摂取後すぐエネルギーとして使われるために分解されます。しかし、アルコールのエネルギーを消費している時は、食事から摂取したエネルギーは消費されていません。

その結果、エネルギー過多となってしまい、余った分のエネルギーが体脂肪として蓄積されてしまうのです。

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