ウェルネスフード
2025年2月18日

「赤色3号」の発がん性リスクは?食品添加物は本当に危険なのか。体に与える影響とは (2/3)

専門家の意見「健康に大きな影響を及ぼすリスクは低いが、日常的に多くなりすぎないように意識して」

では、栄養の専門家の視点ではどうでしょうか。筑波胃腸病院所属の管理栄養士・西島理衣さんの回答は以下の通りです。

赤色3号の安全性については、科学的に議論が続いています。

確かに、動物実験では発がん性が指摘されましたが、人間において同様の影響が確認されたわけではありません。また、日本の摂取基準を大幅に超えるような過剰摂取をしない限り、健康に大きな影響を及ぼすリスクは低いと考えられます。

ただし、添加物が含まれる食品を毎日習慣的に摂取することは望ましくありません。ハムやウインナー、かまぼこのような肉や魚の加工食品ではリンや塩分、菓子類や清涼飲料水には脂質や人工甘味料などの糖質を多く含むものもあるためです。

栄養バランスを考えれば、添加物そのものの影響だけでなく、食品全体の成分や摂取状況を総合的に評価することが重要です。

また、子どもや妊婦といった特に影響を受けやすい層にとっては、できる限り添加物の摂取を抑えることが望ましいでしょう。しかし、それを過度に恐れてしまうと、ストレスや食事の選択肢が極端に狭まる可能性もあります。

重要なのは、「適量を守りながら、バランスの取れた食生活を送ること」です。

結論として、赤色3号自体がすぐに健康被害をもたらすものではないものの、添加物を含む食品が日常的に多くなりすぎないように意識することが大切です。

加工食品と上手に付き合いながら、できるだけ栄養価の高い自然な食材を取り入れることで、健康的な食生活を維持することができるでしょう。

参考:食品や飲料の「赤色3号」使用、米FDAが禁止(https://www.cnn.co.jp/usa/35228317.html

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