
不眠の原因は脳疲労だった!【心療内科医が解説】 現代人に必要な快眠のための新習慣とは? (3/4)
毎日のルーティンにしたい五感療法
不眠解消に大切なのは、五感を心地よく刺激し、自律神経を整え、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズに行える脳を取り戻すこと。では具体的にはどのように五感を刺激するのがいいのでしょうか?
「大切なのは、脳が疲弊する前に、生活の中でこまめに五感を刺激しスイッチを切り替える習慣をつけて、脳に心地よさを与えること。
ガマンは極力せずに、小さなことでいいので、自分が好きだと思える、心地よいと感じることを、少しずつルーティンにして取り入れていきましょう。
例えば、忙しい時こそ、ちょっとした合間に部屋の窓から景色や空を見てみたり、仕事からの帰り道には直帰せず本屋やカフェに寄り道したりするなど、短時間でいいので、ふっとリラックスできる自分だけの時間をつくってみましょう。
こまめに五感を刺激して脳にご褒美をあげると、脳疲労の回復が促され、元気な脳をキープできるようになっていきます。その積み重ねが快眠につながっていくのです。
ここからは、脳に心地よさを与え五感を刺激する実践例をご紹介します。自分が心地よい、やってみようと思うものを見つけて、ぜひ取り入れてみることをおすすめします」
1.視覚
部屋の窓や電車の窓から見える景色や空、道端に咲いている花など、自然を見て感じる時間を、意識的につくリましょう。
横断歩道で信号待ちをしている時間だけでもいいんです。自分が好きな風景や動物の写真などを身近に置いて、数分眺めてみるのもいいでしょう。脳が疲弊していると、そういったことにも気付きにくくなってしまいます。
2.聴覚
風の音や鳥の鳴き声などに耳をすましてみましょう。休憩時間、移動時間などに、好きな音楽を聴くことに集中する時間をつくるのもいいですね。
3.触覚
タオルなど肌に直接触れるものは、実際に触って心地よいと感じるものを選び、積極的に取り入れてみましょう。脳が「気持ちいい!」と感じることが大切。人の肌に触れたり、動物をなでたりするのも◎。
ご存じの方も多いと思いますが、スキンシップは“オキシトシン”という幸せホルモンの分泌につながり、心を癒してくれます。
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