ウェルネスフード
2025年8月7日

水1L飲んでも大腸に届く量は“ほぼ0%”!夏便秘を招くカラッカラの大腸に届けるべき「栄養素」とは[医師監修] (3/4)

便秘薬に頼る前に知っておきたいリスク

便秘で悩む方の多くが市販薬や処方薬に頼りがちですが、刺激性の便秘薬の長期使用には注意が必要です。

刺激性の便秘薬には依存性と耐性があるため、漫然と使用するとかえって便秘が悪化してしまう可能性があります。

便秘対策として、日常的に行える薬以外でのアプローチが重要です。

夏便秘対策の切り札「発酵性食物繊維」

夏便秘の根本的な解決には、腸内環境を整える「発酵性食物繊維」の摂取が効果的です。

発酵性食物繊維は、小麦ブラン(小麦ふすま)などに多く含まれています。この食物繊維は、腸内の善玉菌によって分解され、その際に生み出される「短鎖脂肪酸」という物質が私たちの健康に有益な作用をもたらします。

短鎖脂肪酸が腸に与える4つの効果

・腸のバリア機能保護
・腸管運動の促進
・炎症の抑制
・免疫機能の調整

なぜ痩せる?腸内細菌が生み出す「短鎖脂肪酸」の働きとは。おすすめの食品、腸活のコツも教えます

発酵性食物繊維が便秘に効く3つの理由

1. 善玉菌の増殖促進

発酵性食物繊維は善玉菌のエサとなり、腸内の善玉菌を増やします。善玉菌が増えることで腸内環境が改善され、自然な排便リズムが整います。

2. 便の質の改善

短鎖脂肪酸の働きにより、便に適度な水分が保たれ、硬くなりすぎることを防ぎます。また、便のかさも増すため、腸管運動が促進されます。

3. 腸の動きの活性化

短鎖脂肪酸が腸を刺激して、便を自然に押し出す力を強くします。これにより便がスムーズに移動し、排便しやすくなります。

次:発酵性食物繊維を効率よく摂る「おすすめの食品」は?

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