
ヘルス&メンタル
2025年9月8日
なぜ毎日「夜中に目が覚めてしまう」のか?医師に聞いた、中途覚醒の原因と対処法 (2/3)
どうしたら夜中もぐっすり眠れる? 中途覚醒の対策
不眠症に対する認知行動療法「CBT-I」を柱に、“今日からできる”順でご紹介します。
1) 起床時刻を“毎日固定”する
まず最優先したい対策はこれです。休日も±1時間以内。朝の日光を10~30分ほど浴び、体内時計を前に進めましょう。
2) 適度な運動を行う
日中にウォーキングなどの軽い有酸素運動を行いましょう。ただし、就寝直前の激しい運動は避けるようにしてください。
3) 眠くなってから布団へ入る
眠くなってから布団へ入るようにします。20分以上眠れない・目が冴えたらいったん起きましょう。そして、暗めの明かりで単調な静かな活動(紙の本、軽い家事、ストレッチ)を行います。
眠気が戻ったら布団へ。
4) 寝床にいる時間をしぼる
過去1週間の平均睡眠時間+30分を目安に、就床〜起床の幅を設定してください(下限5時間)。眠気が改善し、寝つきや中途覚醒が短くなったら15分ずつ拡張していきます。
5) 夕方以降の“覚醒物質”をカット
就寝3時間前までに夕食を済ませます。カフェインは就寝6~8時間前まで。アルコールは3時間前まで少量でも×(眠りが浅くなり中途覚醒が増えます)。
ニコチンも覚醒作用があるのでNGです。
6) 夜間頻尿の原因を減らす
就寝3時間前からの水分量を調整しましょう。利尿薬は主治医と相談して朝に変更するのもオススメです。夕食の塩分過多や、就寝前の果物、炭酸飲料は控えめに。
7) 寝室の環境を整える
夏は25〜26℃、冬は22〜23℃、湿度は年間を通して50〜60%が目安です。暗く静かに。時計は見えない向きへ。
枕の高さやマットレスの硬さなど、自分に合った寝具を選ぶとよいでしょう。
個人差はありますが、耳栓やホワイトノイズが役に立つ人もいます。スマートフォンは寝室に持ち込まないのがベストです。
8) 気になる症状や病気は医療機関で検査・治療を行う
以下のような、睡眠を妨げる併存疾患がある場合、医療機関に相談しましょう。
- いびき+無呼吸=睡眠時無呼吸症候群の可能性も。スクリーニング後、必要なら睡眠検査を行います
- むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)
- 胃食道逆流、痛み・皮膚症状、うつや不安の治療 など
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