「自律神経が乱れている人の顔つき」とは?自律神経失調症で見られる表情の特徴 (1/3)
最近、鏡を見たときに「なんだか顔つきが変わった気がする」「疲れた表情が抜けない」と感じることはありませんか?
なんとなく体調が優れず、原因不明の倦怠感や不調が続いているなら、それは自律神経の乱れが顔に現れているサインかもしれません。
実は、自律神経の状態は私たちの表情に意外なほど影響を与えています。この記事では、自律神経失調症で見られる顔つきの特徴と、その見分け方について沢岻美奈子女性医療クリニック院長 沢岻 美奈子先生が解説します。
「自律神経の乱れは顔に出る」ってホント?
結論から言えば、自律神経の乱れは確かに顔つきに影響を与えます。これは決して気のせいではありません。
自律神経は、呼吸や血液循環、消化、体温調節など、私たちが意識しなくても働き続けている体の機能をコントロールしています。
この自律神経には、活動モードを司る「交感神経」とリラックスモードを司る「副交感神経」があり、両者がバランスを取りながら働いています。

このバランスが崩れると、全身にさまざまな影響が出ますが、とくに「顔」は影響を受けやすい部位です。なぜなら、顔には表情筋という細かな筋肉が多数存在し、それらは自律神経の影響を敏感に受けるから。
自律神経は顔色にも影響
また、顔の血管も自律神経によってコントロールされているため、血色や肌の状態にも変化が現れます。
さらに、自律神経の乱れによる緊張状態が続くと、無意識のうちに表情筋が硬直したり、特定の表情パターンが定着したりすることも。
こうした変化は、自分では気づきにくいものの、写真を見返したり、久しぶりに会った人から「疲れてる?」と言われたりして、初めて自覚することが多いのです。
「顔は心と体の状態を映す鏡」とよく言われますが、それは自律神経を通じて実際に起こっている現象なのです。
自律神経失調症で出やすい「表情の特徴」7つ
では、具体的にどのような顔つきの変化が見られるのでしょうか。自律神経の乱れによって現れやすい表情の特徴を7つご紹介します。
目元のこわばりと瞬きの増加
自律神経が乱れると、目の周りの筋肉が緊張しやすくなります。その結果、目元がこわばって見えたり、目が小さく見えたりすることがあります。
とくに交感神経が優位な状態が続くと、常に警戒しているような目つきになりがちです。

また、目の乾燥を感じて瞬きが増えることも。これは自律神経の乱れによって涙の分泌量が不安定になるためです。
目の下のクマや目元のくすみも、血流の悪化が原因で起こりやすくなります。「目が疲れている」「目力がなくなった」と感じる場合は、自律神経の影響かもしれません。
口角が下がり「への字」になりやすい
口角が下がり、への字口になっているのも典型的な特徴です。これは口周りの筋肉の緊張バランスが崩れることで起こります。
自律神経が乱れると、無意識のうちに口周りの筋肉が緊張し、リラックスした表情を作りにくくなります。本人は普通の表情をしているつもりでも、他人からは「不機嫌そう」「元気がない」と見られることも。
また、口の渇きを感じることも多く、唇が乾燥して荒れやすくなったり、口を閉じる力が弱まって半開きになったりすることもあります。
眉間のしわが寄りやすい「無意識の険しさ」
気づかないうちに眉間にしわが寄っている。これも自律神経の乱れによる特徴的な表情です。
ストレスや緊張状態が続くと、眉を寄せる筋肉が常に働いている状態になります。最初は一時的なものでも、それが習慣化すると、リラックスしているときでも眉間にしわが寄ったままになってしまいます。

「怒ってる?」「イライラしてる?」と聞かれることが増えたら要注意。自分では普通の顔をしているつもりでも、無意識に険しい表情になっている可能性があります。










