トマトジュースを飲みすぎるとどうなる?体に起こりうる“リスク”とは[管理栄養士監修] (3/3)
トマトジュースと血圧の関係。カリウムが関係している?
トマトジュースと血圧の関係については、国内外でさまざまな研究が行われています。
食塩無添加のトマトジュースを継続的に飲んだ研究では、血圧がやや高めの方で、血圧の改善がみられたことが報告されています。また、同じ研究でLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の低下も確認されています。
このような結果の背景には、カリウムによる余分な塩分(ナトリウム)の排出作用や、リコピンによる抗酸化作用が関係していると考えられています。これらが血管への負担軽減につながる可能性があります。

ただし、こうした効果が報告されているのは、食塩無添加のトマトジュースを1日1本程度(約200ml)継続的に摂取した場合です。
反対に、食塩添加タイプを選んだり、1日に何杯も飲んだりすると、カリウムによるナトリウム排出作用よりも、塩分摂取量の増加による影響が大きくなる可能性があります。
血圧が気になる方は「食塩無添加」の表示を確認したうえで、適量を継続的に取り入れることを意識しましょう。
トマトジュース、おすすめの取り入れ方は?
トマトジュースは、飲み方を少し意識することで、栄養をより効率よく取り入れやすくなります。毎日の習慣に無理なく取り入れるためのポイントを見ていきましょう。
まずは 「食塩無添加」を選ぶ
市販のトマトジュースには、食塩添加タイプと食塩無添加タイプがあります。血圧やむくみに関して良い影響が報告されているのは、食塩無添加タイプを使用しています。
購入前には、成分表示の「食塩相当量」を確認する習慣をつけましょう。目安としては、100gあたり食塩相当量0.1g未満のものを選ぶと、塩分を抑えやすくなります。
1日の適量は200ml程度を目安に
先ほど紹介した研究では、1日1回・約200ml程度(コップ1杯)の継続摂取で血圧やLDLコレステロールの改善効果が示されています。
大量に飲んでも効果が高まるわけではなく、むしろ塩分・カリウム・酸の摂りすぎにつながる可能性もあります。適量を、毎日継続することがポイントです。
食事や間食と組み合わせて取り入れる
トマトジュースは、食事や間食と組み合わせて取り入れることで、効率よく栄養補給しやすくなります。
リコピンは脂溶性の成分のため、食事中の油脂と一緒に摂ることで吸収率が高まりやすくなります。また、他の食材に含まれる栄養素と組み合わせることで、栄養バランスが整うことも期待できます。

一例として、筆者自身は亜麻仁油を小さじ1杯加えたトマトジュースを、午前中の間食として取り入れています。良質な脂質を組み合わせることでリコピンを効率よく摂りやすく、手軽で続けやすいと感じています。
単体で飲む場合も、空腹時は避け、胃腸への負担を抑えやすいタイミングで取り入れるとよいでしょう。
持病がある方・薬を服用中の方は医師へ相談を
腎疾患がある方や透析治療中の方は、カリウムの摂りすぎに注意が必要です。
また、高血圧の治療薬(ACE阻害薬・ARBなど)や利尿薬を服用している場合、カリウム摂取が薬の作用へ影響することがあります。
継続的に取り入れる場合は、事前に主治医へ相談するようにしましょう。
トマトジュースは食塩無添加、1日200ml程度に
トマトジュースは、リコピン・カリウム・ビタミンCなど、健康や美容をサポートする栄養素を含む飲み物です。ただし、飲みすぎや食塩添加タイプの選び方を誤ると、塩分の摂りすぎや胃腸への負担につながることもあります。
まずは「食塩無添加」のものを選び、1日200ml程度を目安に、食事と組み合わせながら1週間続けてみましょう。あわせて、体調やむくみなど、ご自身の体の変化にも目を向けてみてください。
さらに自分の体質や目的に合った食事設計を知りたい方は、管理栄養士によるオンライン食事指導サービス「CHONPS」で、あなたに合った食事サポートを受けてみてください。
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監修者プロフィール
中村瑞樹(管理栄養士)
大日本印刷グループにて社員食堂運営や従業員の健康管理事業、特定保健指導に従事。その後、クックパッドグループにて栄養食事指導および健康記事の企画に従事したのち、管理栄養士として独立。現在は「科学的知見と日々の暮らしをつなぎ、食と健康に関する迷いや不安を減らす情報発信を行う」をテーマに執筆・メディア出演・琉球料理の伝承活動を行う。
https://note.com/nuchigusui365
参考資料
・厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~(e-ヘルスネット)「カリウム」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討報告書」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」食品成分データベース 野菜類/(トマト類)/加工品/トマトジュース/食塩無添加
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」食品成分データベース 野菜類/(トマト類)/加工品/トマトジュース/食塩添加
・Heidarzadeh-Esfahani N, et al. Dietary Intake in Relation to the Risk of Reflux Disease. PMC. 2021.
・Jones JS, et al. Severe hyperkalemia related to excessive tomato juice ingestion. J Urol. 2004.
<Edit:編集部>









