同じ体重でも見た目が違うのはなぜ?体型を絞りたい人が見るべき「数値」とは (1/2)
ダイエットの最強バディ「体重計」。主流は身体の組成分をはかる「体組成計(たいそせいけい)」ですが、体の重さを測る体重数値ばかり見ていないでしょうか?
体重は水分や食べ物の重さ変動するため、1kgの誤差は日常茶飯事。では、ダイエット時はどのように効果を測ればよいのでしょうか。
計測時に注目すべき数値を、体重計のパイオニアであるタニタ企画開発部・主任研究員の西澤美幸さんに伺いました。
注目すべきは、体脂肪率の減少と筋肉量の増加
「ダイエットが目的の場合、計測時に注目すべきは筋肉量の増加で、体脂肪率の減少とのバランスをチェックしてください。体重そのものが減っていなくても筋肉量が増えていれば、見た目のポッチャリがホッソリに確実に近づいています」(西澤さん)
というのも脂肪は筋肉より軽く、同じ重さで比較すると、断然脂肪の方が大きいから。これは、冒頭の同じ体重のアスリートとポッチャリさんの見た目の違いと同じ理由。
なので、脂肪が減って筋肉量が増えたということは、身体が引き締まってきたということ。
「同じ重さで比べると脂肪の大きさ1に対して筋肉・骨は0.8で、見た目として20%も違います。体重だけに囚われて一喜一憂しないで、体重はあまり減っていないけれど体脂肪率が減っている、筋肉量が増えているなど、うれしくなる点に目を向けてほしいです」(西澤さん)
筋肉量を増やして脂肪を減らす。重さは変わらなくても、引き締まって見える。ダイエットは重さから、中身や質への視点のシフトが大切と西澤さんは語ります。
計測して出た数値で基礎代謝量が上がっていれば、「じっとしていてもこれから脂肪が燃えやすくなって、痩せやすくなるかな」というように、ダイエット中のモチベーションアップにつながるとも。納得です!
基礎代謝アップにつながる「筋肉の質」にも注目
「脂肪を減らして筋肉量をあげることが引き締まったカッコイイ身体をつくり、ダイエット成功のカギとなりますが、同時に筋肉の質にも注目してください。筋肉は筋線維とそれを取りまく水分や脂肪、結合組織でできていますが、加齢や運動習慣の有無によって筋肉の状態『筋質』が変化します。実は筋肉の変化には男女差があって、筋肉の質については女性は男性よりも変化が早く、筋質をあげやすい傾向があります」(西澤さん)