ウェルネスフード
2023年5月15日

脂質とはなにか。どんな働きをして、不足するとどうなる?1日の摂取量目安も解説│管理栄養士の食トレ学

 トレーニングやダイエットに欠かせない「食事」。多くのトレーニーが抱えている栄養・食生活のギモンについて、ボディメイクを食事面からサポートする「Muscle Deli(マッスルデリ)」の管理栄養士・調理師に質問する本企画。今回は三大栄養素のひとつ“脂質”をテーマに、脂質とはなにか、カラダへの働きや効果、摂りすぎや不足時のデメリットを尋ねてみました。

マッスルデリ

脂質とはどんなもので、カラダの中でどんな働きをするのでしょうか。不足すると、どのようなデメリットが考えられますか? 1日にどのくらい摂るといいのか、目安も知りたいです。

脂質はエネルギー源をはじめ、カラダのさまざまな役割を持つ栄養素。不足すると体調不良の要因に。1日の脂質目標量は男性で約60〜90g、女性で約45〜65gです。

「脂質は体内のエネルギー源になるだけではなく、皮下脂肪として体のクッションになる、ホルモンや遺伝子の材料、栄養素の吸収や運搬、体温調整、栄養素の合成や貯蔵などさまざまな役割を持ちます。1gあたり9kcalと、カロリーがもっとも高いという特徴もあります。

摂りすぎると肥満や高血圧など生活習慣病の要因になることは有名ですが、逆に制限をしすぎると、ホルモンバランスの乱れ、エネルギー不足や皮膚炎など、体の不調の要因にもなります。

脂質は摂取量と種類がとても重要です。厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020年版)』によると、食事のカロリーに対する脂質のエネルギー比は20〜30%にすることが望ましいとしています。推定エネルギー必要量(デスクワーク中心の仕事で、通勤や家事、軽い運動を行っている男性2650kcal/女性2000kcal)を参考にして考えてみると、1日の脂質目標量は男性だと約60〜90g、女性だと約45〜65gとなります。

大さじ1杯の油が12g、100gあたりの赤身肉や皮なしの鶏肉で5g程度、脂が多い部位で20g程度です。外食やお惣菜を用いる場合は栄養表示を参考にして調整してみましょう。

また、脂質は大きく分けて『飽和脂肪酸』と『不飽和脂肪酸』の2つがあります。飽和脂肪酸は肉や乳製品のあぶら(脂)で、おもに常温だと固体です。それに対し、不飽和脂肪酸は植物や魚のあぶら(油)で、常温だと液体であることが多く、食事から摂取する必要がある『必須脂肪酸』を含みます。

同じ脂質でも、飽和脂肪酸である肉の脂やマーガリンは避け、不飽和脂肪酸であるオリーブオイルやごま油、グレープシードオイルを調理に用い、1日1回は魚料理やナッツを入れて必須脂肪酸の摂取を心がけましょう」(大石さん)

・参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586558.pdf

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[プロフィール]
大石三紗(おおいし・みさ)
管理栄養士、調理師。RIZAP株式会社でカウンセラーとして累計1500人以上のカウンセリングや食事指導を通じボディメイクをサポート。指導だけでなく実践できる食事管理の重要性を感じ、Muscle Deliに入社し、商品開発や食事指導をおこなう。学生時代には料理ブログでエリア人気No.1を獲得。

\大石さん監修のレシピ本/

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▼大石さんコメント
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記事協力
・株式会社Muscle Deli
・公式サイト https://muscledeli.co.jp/

マッスルデリ<Text:編集部/Photo:Getty Images>