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なぜ筋肉痛は2〜3日後に遅れてくる?筋トレや運動はしていい?専門家に聞いた予防&対策方法 (3/3)

筋肉痛になったらどうすればいい? トレーニングを続けてもOK? 

 それでは、筋肉痛になってしまったときの対処法はあるのでしょうか。セルフケアの方法は?

「対処法としては、マッサージはある程度の効果があるようです。筋肉痛を起こす伸張性収縮の運動をいくつか行なわせて、そのすぐあとにマッサージをして経過観察した実験では、何もしていないときより痛みが抑制されたというデータが出ていましたので。やり方としては、手のひらと指を使って筋肉痛を起こした部位を揉んであげます。時間は1部位あたりだいたい1分ぐらい。あとは指で押すのを1分間続けるのも効果があります。また、腿の裏とかマッサージしずらいところはストレッチポールの上でコロコロするだけでもある程度効果があるという研究報告もあります。テニスボールやペットボトルでもOKです」(鴻﨑さん)

 筋肉痛で病院に行く人はほぼいないと思いますが、医療機関での受診が必要な筋肉痛ってあるのでしょうか。

「医療機関の受診については、筋肉痛の経過としては1週間あれば治ります。2〜3日後(個人差はあります)が一番痛くなって、4日後ぐらいから一気に痛みが取れはじめ、7日後ぐらいには痛みが消えます。なので1週間過ぎても痛みが持続する、あるいは日常生活に支障をきたすようなら受診するほうがいいと思います。筋肉痛ではなく、肉離れなどのケガの状態となっている場合もありますから。あとはトレーニングした部位がすごく固く張りすぎているときも受診したほうがいいですね」(鴻﨑さん)

 また、筋肉痛が出ているときにトレーニングを継続してもよいかという問いに対しては、イエスとのこと。ただし、迎え酒ならぬ迎えトレーニングと勘違いして、やればやるほどよくなる、筋肉が強くなるというものではないとも。やっぱりやり過ぎは大きな損傷につながり、オーバーワークとなってケガなどのダメージとなるので、ほどほどに。

あわせて読みたい: 筋トレの頻度、週2が効果的って本当?目的別・筋トレの強度設定

「筋肉を構成する線維にもいくつかの種類があり、同じ伸張性収縮を繰り返すことで筋肉の構成が変化する、あるいは筋肉を包む薄い膜である結合組織が頑丈になるなどの変化によって痛みが出にくくなるということも言われています。しかし、トレーニングを続けるにしても1日やったら1日休むというように休息を入れてあげることが大切です。また、あまり筋肉が伸びすぎないようにする、回数を重ねないで少しゆるく運動するなど、うまく調整すれば筋肉痛が出た状態でも運動しても大丈夫だと思います」

筋肉痛の予防と対策方法

 できることなら、筋肉痛にはなりたくないですよね。筋肉痛を予防することはできるのでしょうか。

「普段運動しないけど、この週末にテニスをするなどといった場合に、運動する2日前から筋肉痛になりそうな部位を事前にマッサージしておいて、運動後の3日間も続けてマッサージをする。マッサージをしている期間としては5日間です。マッサージとマッサージの間に伸張性収縮を挟むと痛みの推移が何もしていないよりもあまり上がらなかったっていう報告もありました。ですから事前にやっておくというのも手ですね」(鴻﨑さん)

 あとはやはり日頃から運動習慣をつけ、筋肉を鍛えて筋線維を丈夫にしておくことが予防につながるとも。分かっていてもなかなかできない運動習慣。あまり運動をしないという人は、エスカレーターを使わず階段を登る、できるだけ歩くようにするなど、筋肉を鍛えるためにも小さなことから始めてみませんか?

《参考文献》
1.Urakawa et al. 2014 Manual therapy ameliorates delayed-onset muscle soreness and alters muscle metabolites in rats. Physiol Rep 22; 3(2)
2.Pearcey GE et al. 2015 Form rolling for delayed-onset muscle soreness and recovery of dynamic performance measures. J Athl Train 50(1): 5-13
3.Han et al. 2014 Effects of therapeutic massage on gait and pain after delayed onset muscle soreness. J Exerc Rehabil 10(2): 136-140
4.Zainuddin et al. 2005 Effects of massage on delayed-onset muscle soreness, swelling and recovery of muscle function. J Athl Train 40(3): 174-180

【監修者プロフィール】
鴻﨑香里奈(こうざき・かりな)
2012年、了徳寺大学卒業。2014年、日本体育大学大学院 博士前期過程 終了(体育科学修士)。2015年より日本体育大学大学院 博士後期課程に在学中。専門分野は、運動生理学、スポーツ医学。柔道整復師免許、日本体育協会公認アスレティックトレーナー(JASA-AT)、中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)の資格を持つ

<Text & Photo:京澤洋子(アート・サプライ)/Photo:Getty Images>

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