筋トレ民必須の栄養素「グルタミン」!グルタミン酸との違いは? サプリや食べ物でのとり方[管理栄養士監修] (2/2)
グルタミンはいつ摂ればいい? 1日のグルタミン摂取目安とタイミング
筋トレ民がグルタミンに期待するおもな効果は、ハードトレーニングによる免疫力の低下や筋肉分解を防止すること。グルタミンのもっとも効果的な1日の摂取量は?
「個人差はありますが、一般的に1日15~20g程度がおすすめです。1日に40gまでは安全という報告もあります」(佐藤さん)
では、摂取のタイミングは?
「1日に3回くらいに分けて摂取するとよいでしょう。5g×1〜3回など、自分の身体のコンディションをみて量や回数を変えていきましょう。朝起きたとき、トレーニング直後、寝る直前 のタイミングで摂取することがおすすめです」(佐藤さん)
コンディショニング維持には起床後、トレーニングによる筋肉のダメージ回復や免疫力低下防止にはトレーニング直後や就寝前が効果的な摂取タイミングなのだそう。
また、とくに寝ている間は成長ホルモンが分泌されるので、疲れているときや風邪をひいているときは、なるべく寝る直前の摂取がいいとのことです。
グルタミン含有量の多い食材、効果アップが期待できる組み合わせ
「グルタミンは、肉・魚・卵・大豆・海藻・乳製品などに多く含まれています。しかし、熱が加わると変性してしまうため、生で食べられる食品からは効率よく摂取できます」(佐藤さん)
“ねばねば海鮮丼”はグルタミンの宝庫
ちなみに、グルタミンを効果的に摂取できるメニューのおすすめは、“ねばねば海鮮丼”。ご飯の上にグルタミンをダイレクトに摂取できる刺身、ねばねばのめかぶや納豆、それに卵黄を加えます。
グルタミンにミネラル、たんぱく質、炭水化物(糖質)の組み合わせは、まさに筋トレ民のためのパワフル食! しかもカロリーも揚げ物や炒め物などに比べると抑え目です。
「グルタミンの豊富な刺し身、めかぶ、卵黄と納豆をあわせて食べることで、筋肉の材料になるたんぱく質と同時に、腸内環境を整える発酵食品も一緒に食べることができます。腸内環境を整えて筋肉を合成するためにもバッチリな組み合わせです」(佐藤さん)
しかし、生で食べられる食材は限られ、加熱調理すると摂取できるグルタミンの量は減少するため、サプリメントやプロテインなども組み合わせて効率的に摂取することが望ましいでしょうとのアドバイスも。
筋トレ民必須のグルタミンをしっかりチャージしてコンディショニングを整え、バルクアップした大切な筋肉を守りたいものですね。
監修者プロフィール
佐藤樹里(さとう・じゅり)
管理栄養士。フィットネスクラブにて水泳インストラクター兼管理栄養士として勤務後、フィリピン留学を経てカナダ・バンクーバーへ渡航。現地のブランチレストランでカナダ人のシェフと共にシェフアシスタントとして働く。帰国後はアスリート向けの食堂と老人ホーム厨房にてWワークを経てスポーツ栄養系健康会社に転職。その後、「アスドリファクトリー」代表として独立。好きな食べ物:チャーハン。趣味:チャーハンめぐり・筋トレ
【公式Twitter】http://twitter.com/jurijapan1
<Text:京澤洋子(アート・サプライ)>