ヘルス&メンタル
2024年11月28日

加工肉は「大腸がんリスクを高める」ってホント?ハムやソーセージ、赤身肉を食べ過ぎるリスクとは (1/3)

「加工肉や赤身肉は大腸がんリスクを高める」といった話を耳にしたことはありませんか? 日々の食事で手軽に取り入れやすいハムやソーセージですが、その摂取量や頻度によっては健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。

実際に、世界保健機関(WHO)の関連機関がこれらの食品を発がん性があるカテゴリーに分類したことで、大腸がんリスクとの関連性が注目されています。大腸癌の診療に多くかかわってきた消化器外科専門医で大阪うめだ鼠径ヘルニアMIDSクリニックの所 為然先生にお話を伺いました。

──ハムやソーセージ、赤身肉といった加工肉は、大腸がんリスクを高めるというのは本当でしょうか?またその理由を教えてください。

はい、加工肉が大腸がんリスクを高めることは、多くの研究で確認されています。

2015年にWHOの国際がん研究機関(IARC)は、加工肉を「グループ1の発がん性物質」に分類しました(※1)。これは発がん性が「十分に証明されている」という意味です。

ただし、これは喫煙やアスベストと同じ分類ですが、「同じくらい危険」という意味ではありません。また、赤身肉は「グループ2A(おそらく発がん性あり)」というより低いリスクの分類となっています。

リスクの理由として、おもに以下の3つが要因として考えられています。

1. 加工肉の保存料(亜硝酸塩や硝酸塩)が、腸内でがんの原因となる物質に変化
2. 高温調理(焼きすぎや揚げすぎ)による有害物質の生成
3. 肉に含まれる鉄分が腸内で活性酸素を生み出し、炎症を引き起こす

次:どのくらい食べるとリスクが高まる?

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