
ヘルス&メンタル
2025年4月7日
「糖尿病とEDは大いに関係アリ」なぜ性欲が減退する?内科医が語る“糖尿病と性” (1/2)
「糖尿病とEDは大いに関係があります。糖尿病を発症した患者さんには高い確率でEDが起こります」と語るのは、平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック内科医の岡村信良先生。
勃起機能の低下を意味するEDと、糖尿病にはどんな関係性があるのでしょうか。
糖尿病とEDの深~い関係性とは
岡村先生:血糖(血液の中に含まれるブドウ糖)が高い状態が続いていると、神経に栄養を与える血管が傷ついて血流が低下したり、神経内に不必要な物質がたまったりして、神経の働きが阻害されてしまいます。
その中でも自律神経に障害が起こると、下痢や便秘が続く・不整脈・発汗障害・食欲不振・ED・めまいなど「自律神経失調症」の症状を起こします。
岡村先生:健康な人では、性的な刺激によって大脳が興奮すると、その興奮は勃起中枢に伝わり、さらにペニスの陰茎海綿体の神経に伝わり、勃起が引き起こされます。
高血糖によってこの神経が障害を受けると、十分な興奮が届かないため、EDとなるのです。
岡村先生:また勃起には、性的な興奮を感じる「脳」、興奮を伝達する「神経」、血流を確保する「血管」、勃起を維持する「男性器(海綿体)」の4つが正常に機能することが必須条件です。
そのため、神経以外の別の機能が損なわれても、EDになることがあります。
糖尿病で高血糖が続いていると、血管が老化しボロボロになります。そのため、性的刺激が起こっても血管の拡張や陰茎の平滑筋の弛緩(しかん)が十分に行われません。
すると、勃起に必要な血液が陰茎に行き届かず、勃起が不十分となります。
次:糖尿病で「EDになりやすい人」「EDにならない人」の違い
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