PFCバランスとは。計算方法を解説!たんぱく質・脂質・炭水化物の理想量を知りたい人へ (1/2)
ダイエット方法は数多く存在しますが、健康的に痩せるためには「食事」が重要です。栄養バランスを崩すことなく食事制限をする場合、参考にしたいのが「PFC(ピーエフシー)バランス」という考え方です。PFCバランスとはなにか、その計算方法とは。
PFCバランスとは
PFCバランスとは、摂取カロリーのうち三大栄養素の「P=たんぱく質」「F=脂質(脂肪)」「C=炭水化物」がどれくらいの割合を占めるかを示した比率のこと。
厚生労働省が提示している生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の理想量です。
PFCバランスの理想量
厚生労働省では「エネルギー産生栄養素バランス」として、生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の目標量を、以下の通り提示しています。
- たんぱく質:13~20%
- 脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)
- 炭水化物:50~65%
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より、身体活動レベルが普通の男女(18~49歳)の場合、PFCバランスは以下が目安となります。
男性(18~49歳/身体活動レベル普通) | 女性(18~49歳/身体活動レベル普通) | |
1日の摂取カロリー | 2650kcal | 2000kcal |
P=タンパク質(17%) | 113g | 85g |
F=脂質(25%) | 74g | 56g |
C=炭水化物(58%) | 384g | 290g |
参考文献:荒川 裕志 (著), 石井 直方 (監修), 筋トレ 動き方・効かせ方パーフェクト事典, ナツメ社
この数値は生活習慣病予防のための指標のため、ダイエット時にはダイエット向きのバランスにする必要があります。
痩せるためのPFCバランスは?
体脂肪を落としたい場合、脂質と炭水化物量を下げ、代わりにタンパク質量を増やして1日の摂取カロリーを補うようにします。
その際、脂質は15~20%が下限、タンパク質は1.4~2g/kg体重を目安に摂ることで、炭水化物量も算出できます。
PFCバランスの計算方法
手順1.自分が摂るべき摂取カロリーベースを把握する
まずは自分の摂取カロリーを把握します。1日の摂取カロリーベースの計算方法は以下の通り。
- 体重と体脂肪率を測定する(体脂肪計などを活用)
- 体重から体脂肪分の重りを引き、除脂肪体重を出す
- 「除脂肪体重×40kcal」で必要摂取カロリーを出す
体重60kg、体脂肪率15%の場合
- 60kg×0.15=9kg ⇒ 60kg-9kg=51kg
除脂肪体重は51kgということになります。その場合、以下が1日の摂取カロリー目安です。
- 51kg×40kcal=2,040kcal
日頃の生活習慣や環境によっても異なりますので、あくまでも目安として活用しましょう。
摂取カロリーが出たら、いよいよPFCバランスの計算方法に入ります。