
つい自慢やマウントをしてしまう人は、何が目的なのか?その心理を探ると見えてくる“意外なもの”とは (1/6)
「ブランド自慢」「不健康自慢」「人脈自慢」「昔の栄光語り」……。つい自分を大きく見せる、相手より優位に立とうとする発言をしてしまう人がいます。なぜ彼らはそんな行動をとるのでしょうか?
一見すると不快に感じるこの行動、自己肯定感や承認欲求など、本人なりの“理由”が隠されています。神谷町カリスメンタルクリニック院長の松澤美愛先生監修のもと、探っていきます。
自慢やマウントをしてしまう人の心理を探る
つい自慢やマウント(優位性を示す言動)をしてしまう人がいます。職場でも飲み会でも、「またか」と周囲が感じてしまうことは少なくありません。
しかし、彼らの目的は単純に「相手を見下したい」だけではなく、もっと複雑な心理が絡んでいます。
よく見るのが「承認欲求」パターン
ひとつは、自分の価値を確認したいという承認欲求です。「すごいね」「頑張っているね」と言われることで安心感を得たい。つまり、自慢は“自分の存在意義を確かめる行動”でもあるのです。
次に多いのが「自己防衛」パターン
劣等感や不安の裏返しである場合もあります。「自分は劣っている」と感じているからこそ、口に出して自分を大きく見せようとしてしまう。これは自己防衛の一種とも言えるでしょう。
少数派だが特性によるパターン「距離を縮めたい気持ち」
また、相手との距離を縮めたいがゆえに出てしまうケースもあります。
共通の話題を見つけたときに「自分もやったことがある」「もっとこういう経験をした」と語ることで「つながりたい」という気持ちを示しているのです。
しかし、相手の話した内容に感想を述べる前に自分の話題を被せてしまうと、その内容によっては“マウント”に聞こえることも。会話がキャッチボールではなく壁打ちになってしまっています。
まとめると、自慢やマウントの目的は多くの場合「攻撃」ではなく、以下の心理が根底にあると考えられます。
- 自分を認めてほしい(承認欲求)
- 共感してほしい(距離を縮めたい気持ち)
- 劣等感や不安を隠したい(自己防衛)
その行動の奥には「つながりたい」「安心したい」という、人間らしい欲求が隠れているのでしょう。
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