2026年1月30日

スクワット、実は難しすぎる説。30~40代からでも取り戻せる「正しいやり方」とは

スクワットは下半身の代表的なトレーニングなので、ご存知の人も多いでしょう。じゃあ、実際にやってもらうと、きちんとできている人はごくわずか。パーソナルトレーニングでも、「それ、正しいスクワットじゃないですよ」という人がけっこういます。

30代、40代、さらにはそれ以上になっても、体力がなくてもできる「正しいスクワットのやり方」をご紹介します。

正しいスクワットと間違ったスクワット。そのパターンとは?

まずスクワットの間違いで多いのは、膝から動くこと。

膝を曲げ伸ばしするだけの、ただの屈伸運動のようになっている人がいますが、それはNGです! すべての動きは股関節から始まります。

イスに腰かけるのと同じで、お尻を後ろへ突き出すように股関節から動きます。

初めてスクワットをする人、正しいスクワットがわからない人は、イスに座る姿勢チェックから行ってみてください。

イスに座り、イスから立つ動作のチェックです。パーソナルトレーニングでも、このような座り方、立ち方の指導をしていきます。

スクワットの姿勢チェックは、まずは横から見てみます。

膝がつま先より前に出る人⇒惜しい!

骨盤が後ろに傾いた、いわゆる猫背の姿勢。

このタイプの人は、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)や大殿筋(お尻の筋肉)が硬く、膝や足首などの関節に負担をかけるスクワットをしていることに。

つま先が上がりやすい人⇒よくいる!

骨盤が前に傾きすぎて、上半身も前に倒れやすい姿勢。

足首・腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)が硬いことで、股関節に負担がかかる。ハムストリングスが軟らかい人や腹筋が弱い人、女性に多いタイプ。

スクワットの正しい姿勢はコレ!

骨盤が適度に前へ傾きつつ、しっかり安定していて、ハムストリングスや大殿筋・腓腹筋など、伸ばすべき筋肉がしっかり伸びている。

腕は前にまっすぐ伸ばすか、胸の前で腕をクロス、または頭の後ろに手を添える。

背中は丸めず、まっすぐ伸ばし(肩甲骨を寄せて下げる)、股関節→膝関節と動いて上体を下げる。上がるときは、逆に膝関節→股関節の順で動く。

スクワットには種類がある! 足幅や深さで効果も変わる

スクワットにも種類があります。初心者向け、効かせたい部位など、用途によって使い分けます。

スクワットの種類

ノーマルスクワット

基本は腰幅に足を開いて立ち、つま先はやや外向きで、つま先と膝の向きを揃える。

大腿四頭筋(太もも前側の筋肉)をメインに、大殿筋、ハムストリングスなど下半身の大きな筋肉から、ふくらはぎの腓腹(ひふく)筋・ヒラメ筋など小さな筋肉まで鍛える。股関節の柔軟性も高める。

膝がつま先より内側・外側にずれないように注意。

ワイドスクワット

足幅をノーマルよりも広めにして、つま先を外に45度くらいに開く。膝の向きもつま先に揃える。

初心者向けで、股関節を外に開くことで内転筋(太ももの内側)、腸腰筋(ちょうようきん・股関節の奥にある筋肉)、中殿筋(お尻の上のほうで腰骨の横あたり)にも効く。

足幅を広くすることでノーマルより安定しやすい。

ワイドスクワットの効果とやり方|内もも(内転筋)を鍛える筋トレ

また、女性は骨盤が広くノーマルでは骨盤周りが不安定になりやすいので、腸腰筋や中殿筋をより刺激するワイドスタンスのほうがよい。

スプリットスクワット

前後に足を開いて、前の膝を曲げ、上体を真下に下ろしていく、股関節に的を絞って行うスクワット。

足の左右差がわかりやすく、グラつきやすいほう(弱いほう)を多めにするとよい。膝が内側や外側に向かないように注意。

スクワットの深さにも種類がある

また、上体を下げていく深さにも種類があります。地面と太ももが平行になるくらい下げる「パラレル」、それより膝の角度が浅い「ハーフ」。

基本はパラレルで、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋など下半身の筋肉をバランスよく鍛えます。ハーフは大腿四頭筋への効果が弱くなり、大殿筋メインになります。

スクワットができない人が鍛えるべき部分は?

スクワットのメインは下半身のトレーニングですが、上半身も背筋をまっすぐ伸ばし安定させなければいけません。そのためには、体幹の筋肉も必要です。

体幹を鍛える

体幹の弱い人は、先に体幹トレーニングをしてあげると、スクワットが安定しやすくなります。

腹筋はもちろん、広背筋も使います。スクワットのときはお腹にも背中にも、お尻にもぐっと力を入れて、抜けないようにするのも大切なポイントです。

体幹トレーニングとは。体幹を鍛える方法と、効果的な鍛え方

背筋を伸ばす

猫背になりやすい人は、背筋をまっすぐ伸ばすのも一苦労でしょう。肩甲骨を寄せて引き下げてピーンと張った上体を作るためには、丸まった肩甲骨周りをほぐしておくとよいでしょう。

スクワットのときも、頭の後ろに手を添える姿勢のほうが猫背になりにくいです。

足首・ふくらはぎをほぐす

また、足首・ふくらはぎが硬い人はよくほぐしてから、膝が前に出やすくハムストリングスが硬い人はストレッチをしておくとよいでしょう。

なぜ足首が硬いと「よくない」のか?硬くなる原因と、柔らか~くするストレッチ

さらに足元が安定しない、足指が浮いてしまうという人も多いです。足指をほぐしたり、力を入れて足指を反らしたり曲げたりして強化することで、浮いていた足指が踏み込みやすくなります。

正しい姿勢のスクワットで年齢をキープしよう

年齢とともに筋力や骨密度も低下しやすくなるので、トレーニングの手始めにスクワットを取り入れるのは理にかなっています。

さまざまなトレーニングの中でもスクワットは、ホルモンがたくさん出るといわれています。成長ホルモンは脂肪を分解し、筋肉や骨の成長を促してくれるというよい効果があります。

姿勢に気をつけて行う「正しいスクワット」なら、体力がなくても、年をとっても続けることができるでしょう。

著者プロフィール

大熊美智代(おおくま・みちよ)

フリーライター&エディターとして美容健康、エクササイズ、グルメ、旅行など執筆・編集を手がける。2009年より新体操ワールドカップ元日本代表・ピラティスインストラクター松本宗子主宰のMTKウェルネスパートナーズ認定講師として活動。現在、よみうりカルチャー錦糸町、セントラルフィットネスクラブ、ヨガピス越谷レイクタウンなどでピラティス、ヨガ、パーソナルトレーニング等の指導を行う。編書に『マタニティ&ベビーピラティス』『ピラティスエクササイズ』(共に小学館)『千葉麗子のインテグラル・ヨーガ』(ローカス)等がある。
【Instagram】@kuma_48anna

<Edit:松田政紀>