2023年6月20日

1番痩せる運動は?消費カロリーが高い「ランニング・自転車・水泳」で考える (1/2)

トライアスロンの種目でもある「ランニング」「自転車(サイクリング)」「水泳」は、どれもダイエットにおすすめの有酸素運動です。同じ時間だけ行った場合、どれがもっともカロリーを消費できるのでしょうか。また、心血管や骨など健康にいい影響を与えるのはどれなのでしょうか。

故障リスクや始めやすさ、続けるコストなども含めて比較してみました。

\MELOS編集部がe-Bikeに試乗してみた/

ダイエット効果が高い有酸素運動は?

体重や運動のやり方、強度によって異なるため一概には言えない

「どの運動がもっとも痩せるの?」はよくある質問ですが、答えは一つではありません。

なぜならランニング・自転車・水泳のうち、どれかを選んで同じ時間だけ運動したとしても、消費されるカロリーはスピードや路面状況、傾斜、体重、そして運動時の体調などによって異なるからです。

中でも、体重はもっとも大きな要素です。一般的に同強度の運動を同時間だけ行った場合、体重が重い人はより多くのカロリーを消費し、体重が軽い人はより少ないカロリーを消費します。

これについて、ハーバード大学医学大学院が公表しているレポート(*1)から具体的なデータを引用してみましょう。

長時間運動できる種目がダイエット向き

2004年に発表され、その後も改訂が続けられているこのレポートは、150を越えるさまざまな身体的活動(各種スポーツから家事にいたるまで)を30分行った場合に消費されるカロリーを、3つの体重に分けて一覧にしています。

レポートの単位はパウンドやマイルになっていますが、分かりやすいようにキロ(kg/km)に変換しました。

運動種類別のカロリー消費量(体重70.3kg、運動時間30分の場合)

  • 自転車(固定、ゆっくり)    :260カロリー
  • ランニング(時速8km)   :298カロリー
  • 自転車(時速19.3~22.4km) :298カロリー
  • 水泳(背泳ぎ)         :298カロリー
  • 自転車(マウンテンバイク)   :316カロリー
  • ランニング(時速8.7km)  :335カロリー
  • ランニング(時速9.7km)      :372カロリー
  • 自転車(時速22.5~25.6km) :372カロリー
  • 水泳(平泳ぎ)         :372カロリー
  • 自転車(固定、速く)      :391カロリー
  • 水泳(バタフライ)     :409カロリー
  • 水泳(クロール)      :409カロリー
  • 自転車(時速25.7~30.6km) :446カロリー
  • ランニング(時速12.1km)  :465カロリー
  • ランニング(時速13.8km)  :539カロリー
  • ランニング(時速16km)   :614カロリー
  • 自転車(時速32km以上)   :614カロリー

なお、同等の負荷だとされるランニング(時速8km)と自転車(時速19.3~22.4km)、水泳(背泳)を30分行った場合の消費カロリーを、体重別で見ると以下の通りです。

  • 体重56.6kg:240カロリー
  • 体重70.3kg:298カロリー
  • 体重83.9kg:355カロリー

こうして見てみると、どれがカロリーを消費しやすいかは単純に判断できないことがわかるでしょう。どれをとってみても、どれだけ速く(あるいはどれだけ激しく)動くかによって消費カロリーの数値は大きく異なります。

ゆっくり走るより、速く自転車を漕いだ方がより多くカロリーを消費しますし、その逆もまた然りです。

さらに上記の数値は、運動時間を30分間と規定していることにも注意してください。普通の人は、ランニングより自転車の方が長い時間続けることができます。

従って、自転車のカロリー消費「効率」はランニングと同じかそれ以下であっても、運動する時間が長くなればカロリー消費「総量」は多くなることもありえるのです。

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