
有酸素運動は20分以上やらないと脂肪燃焼効果がない?トレーニングのウソ・ホント (1/3)
- 健康
- 2023年1月10日
筋トレをしていると、カラダにまつわるさまざまな噂話が気になるもの。テレビやネットに出ていた健康情報を交換し合ううちに、どれが本当でどれが嘘なのか分からなくなってしまいますね。
今回はトレーニングにまつわるよく聞く疑問を取り上げ、それが本当なのか間違いなのか、回答・解説していきます。
[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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有酸素運動は20分以上続けなければ効果がない?
ダイエットのために行うウォーキングやジョギング、エアロバイクなどの有酸素運動。
これらは20分経った頃からようやく脂肪が燃焼し始めるので、それ以下の時間では効果がないと耳にしたことはないでしょうか。もしそうなら、時間があまり取れない人にとって、有酸素運動は高いハードルになります。
でも安心してください。これは間違いです。
5~10分程度でも脂肪は燃焼される
カラダを動かすときにエネルギー源として使われる脂肪は、血中に流れている脂肪(遊離脂肪酸)です。そして血中の脂肪は、運動直後から燃焼されているということが分かっています。
運動を始めて血液中の脂肪が少なくなってくると、体脂肪と呼ばれる皮下脂肪や内臓脂肪が分解されて血中に放出されます。実はこの体脂肪の分解が、20分くらいから早まると言われているのです。
そのため、「20分以上しないと脂肪は燃焼しない」という情報が存在しています。
ある研究では、短時間(5~10分程度)の有酸素運動でもこまめに行うことで、体脂肪が減るという結果が出ているようです。有酸素運動は1度に長時間行うより、できるだけ毎日こまめに継続していくことをオススメします。
筋トレしなくなると筋肉が脂肪に変わるって本当?
筋トレをやっても、途中で辞めてしまえばついた筋肉が脂肪に変わって余計に太ってしまう。そんな噂を聞いたことはありませんか? そんなことを聞くと「筋トレしないほうがよいのでは」と考えてしまいますよね。
安心してください、これは間違いです。
筋肉は脂肪に変化しない
「筋肉」と「脂肪」はまったく別のもので、お互いが変化するということはありません。筋肉が脂肪に変わったと感じるのは、筋トレを辞めたことで筋肉量が少なくなる一方、運動量の低下によって同時に脂肪がついてしまうからです。
ただし、直接筋肉が脂肪に変わっているわけではないのですが、脂肪が増えてしまうことに変わりありません。
そのため、筋トレを辞めてしまう場合は、食事面での調整によって体脂肪を増やさないようにする必要があります。
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脂肪に変化はしないが、筋肉量に変化は出る
「トレーニングを中断することを『ディトレーニング(Detraining)』と言います。ディトレーニングの初期(4週間目ぐらいまで)にみられる筋力低下は、神経活動の低下が原因となります。久々に実施した筋力トレーニングで重りが上がらないのは、この現象が起きているからです。ディトレーニングの後期(4週間目以降)は、実際に筋繊維の萎縮が始まります。遺伝的な要因もありますが、3~6か月ほどトレーニングを中断するとトレーニング開始後の状態に近づいてしまいます」
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