遅い時間の夕食、守るべき3つのルール|マッスルデリ管理栄養士が解説
体を鍛えている筋トレ民も、細くなりたいダイエット民も、時には食べすぎ、飲みすぎることもあるでしょう。どうやったらリカバリーできるのか。ボディメイクを食事面からサポートする「Muscle Deli(マッスルデリ)」の管理栄養士・瀧川みなみさんに、よくあるギモンを聞いてみました。
習い事や残業などが続き、遅い時間にしか夜ごはんを食べられないとき、どんなメニューがおすすめなのでしょうか。寝る数時間前に食べると太るだとか、睡眠の質が悪くなるといったウワサもあるようですが……。
Q.残業などで帰宅が遅くなったとき、夕食におすすめのメニューを知りたいです。いつも夜遅くに帰り、補食を挟む時間もあまりとれないライフスタイルです。
A.意識したい3つのポイントとともに、具体的な食べ物を挙げていきます。
夜、寝る前に食欲に任せて食べてしまうと、以降は寝るだけなので摂取カロリーが消費されずカラダに脂肪として溜め込まれやすくなります。さらに、胃腸に食べ物が残った状態で寝ると、睡眠の質が落ちてしまうリスクも。
今回は、夜遅い時間の食材選びのポイントと、おすすめ食材&メニューをご紹介します。ポイントは以下の3つ。
1.あたたかいもの
2.消化によく低カロリーなもの
3.代謝を上げてくれる(高タンパクな)もの
あたたかいものや温め成分を意識
まずは「あたたかいもの」について。カラダが冷えると、臓器の働きが鈍くなり基礎代謝の低下につながります。一般的な生活リズムの方の消化機能は、20時ころをピークに落ちていきます。ですので、なるべくあたたかいものや、カラダを温めてくれる成分を含んだ食材を多く摂取しましょう。
ちなみに、コーヒーやお酒は体を冷やすと言われているので摂取は控えましょう。
20時以降は消化機能が落ちてくる
次に、「消化によく低カロリーなもの」。消化機能が落ちてくる20時以降は胃腸に負担をかけない低カロリー食材がおすすめです。これにより、睡眠の質も落ちにくくなってきます。
カロリーは同じでも、食べるものによって変化が!
最後に「代謝を上げてくれる(高タンパクな)もの」。ダイエットやボディメイク中は、とくにタンパク質の摂取を意識しましょう。同じ摂取カロリーでも摂取する栄養素の内容によって代謝に使われるエネルギー割合が変わってきます。
各栄養素を摂取した場合、たんぱく質のみを摂取したときは約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%です。よってタンパク質が多めの食事をすると、じっとしていても消費エネルギーが稼ぎやすくなります。
これらのポイントを踏まえ、夜はこんな食材やメニューがおすすめです。
- おすすめ食材
豆腐、バナナ、もやし、きのこ類、豆乳、めかぶ、もずく、鶏肉(皮なし)、ゆでたまご、味噌汁、無調整豆乳、納豆、ギリシャヨーグルト など
- おすすめメニュー
味噌汁、野菜スープ、雑炊、たまご粥 など
飲み物では、白湯やホットミルク、ノンカフェインのお茶などがおすすめです。夜遅くに夕食を食べるときは、上手に栄養摂取してくださいね。
[プロフィール]
瀧川みなみ(たきかわ・みなみ)
株式会社Muscle Deli管理栄養士、調理師。青山学院大学文学部卒業後、専門学校で調理師、食生活アドバイザー、栄養教諭を取得。専門学校卒業後は大手外食企業で働きながら管理栄養士を取得。接客、店舗管理、副料理長を務めたのち本社の商品企画・開発部門でデザートメニューの商品開発をおこなう。その後、クラウドレストランを運営するベンチャー企業に転職し、8ブランドの立ち上げを実現。より多くの人に向けて体・健康づくりの手伝いがしたいと思い、Muscle Deliに入社。商品開発、栄養指導、レシピやコラム作成等を担当。プライベートでは料理教室や食事に関するセミナーなどのイベントを主催。
記事協力
・株式会社Muscle Deli
・公式サイト https://muscledeli.co.jp/
<Text:編集部>