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子どもからお年寄りまで水泳の楽しさを普及したい。北島康介がキタジマアクアティクスで目指すもの (2/2)

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あんまり考えてないなぁ、それは。選手を育てるっていうのは、すでに他のスイミングスクールさんが力を入れて取り組んでいますよね。僕たちがやることは、子どもから大人まで、幅広い層に水泳を普及していくこと。選手を育てるという考え方は、まずそこがきちんとできてからだと思います。もちろん、中には「選手を育成したい」と思うインストラクターもいるかもしれない。でも選手の卵を前にして、すぐに強く育てられる指導者なんてひとりもいないんですよね。いろんなレベルの人を指導できるようになって、そこから新たな指導者は育っていくのかなって思うので。

「水泳界に貢献することは、僕の使命なんです」

—北島さん自身は、子どもの頃から水泳をやるメリットについてどうお考えでしょうか。

うーん、メリットも何も、水泳しかやってこなかったですからね(笑)。毎日のようにプールに入って、練習しての繰り返しで。小さい頃から抱いていた「人に負けたくない」という考えが、たまたま水泳にハマっただけなんです。子どもの頃に正しい泳ぎ方を身につけて、大人になってもきれいなフォームで泳げるということは自分にとってひとつの引き出しになるように思います。

—他のスポーツをしてみたいと思ったことは?

一度もない。やっぱり水泳が好きだったからね。でも、体を動かすのは好きでした。だからもし今の時代に生まれていたら、ネットで調べたりして、いろんなスポーツイベントに行っていたかもしれない。今はいろんなことが選べる時代だから、子どもたちにとっては幅広く、いろんな経験ができますよね。

—水泳は別のスポーツをしていても、並行してできるのが魅力ですよね。

そうですね。ただ、水泳って泳げるようになったら離れてしまう子も多いじゃないですか。世界と戦えるレベルの競技が少ないなかで、世界的に見ても日本の水泳はきちんと結果を出しているし、レベルも上がってきている。だから、水泳人口が減ってしまうのは寂しい気持ちがありますね。

—そのような現状のなか、キタジマアクアティクスとしてはどのような対策をとっているのでしょうか。

一度水泳から離れてしまっても、「泳ぐことの楽しさ」を覚えていてもらえるような……、大人になってもまた泳ぎたいと思えるようなプログラム作りを意識しています。繰り返しになりますが、自分が水泳界になにか貢献していかないとっていうのは常に思っているし、僕の使命だと考えています。水泳は怪我も少ないし、子どもからお年寄りまでできる、本当にいいスポーツなんです。だから、水泳って楽しいんだよ、うちにはこんな楽しいプログラムがあるんだよというのを知ってもらいたいし、僕たちもどんどん新たな知識を取り入れてアップデートしていきたいですね。

—最後に、これからキタジマアクアティクスとして取り組んでいきたいことを教えてください。

今回のイベントもそうですが、水泳を普及するきっかけを作れるようなイベントは今後も続けていきたいと思います。いろんなお客さんを知るというのは、僕らにとっても勉強になりますし。ただこればっかりは、子どもたちと接する機会が増えても、指導者がきちんとしていないとダメですよね。だから、人材育成もより力を入れていきたいです。うちのプログラムをもっと知ってもらうために、幅広く、ゆくゆくは全国で活動できたらいいですね。

・KITAJIMAQUATICS
http://www.kitajimaquatics.com/

[プロフィール]
北島康介(きたじま・こうすけ)
1982年9月22日生まれ、東京都出身。5歳から水泳を始める。2000年シドニーオリンピックに初出場し、4位入賞。2004年アテネオリンピックでは100m・200m平泳ぎで金メダルを獲得。2008年北京オリンピックでも両種目で金メダルを獲得し、競泳での日本人唯一の2種目2連覇を達成。2012年、4大会連続出場となったロンドンオリンピックで4x100mメドレーリレーにて銀メダルを獲得。2016年4月の日本選手権で現役を引退。 2011年にスイミングスクール「KITAJIMAQUATICS」、2015年にはファンクショナルトレーニングやリハビリ、パフォーマンス向上において米国で優れた実績を持つ「Perform Better」の日本法人「Perform Better Japan」を設立。2014年6月より東京都水泳協会の理事を務め、2015年1月より自身の冠大会「KOSUKE KITAJIMA CUP」を開催。またコカ・コーラのチーフ・オリンピック担当・オフィサーとして活動する他、日本の水泳界・スポーツ界の発展に努めるさまざまな事業を展開。

<Text:服部桃子(アート・サプライ)/Photo:有坂政晴(STUH)>

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