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2025年9月4日

幼少期、「親に甘えられなかった人」にはどんな特徴がある?大人になってからこんな“反動”も (1/3)

親は一生懸命育ててくれたし、愛情もあったはず。でもなぜか親に甘えられなかった──。

親に甘えられなかった人に見られる特徴と、大人になってからよくある反動、そして対処法とは。プロ野球選手やボートレーサーなどアスリートのパーソナルサポートを行う、株式会社脳レボ代表の川谷潤太さんのもと解説していきます。

ここでいう「親に甘えられなかった」とは、親からの愛情がなかったという意味ではありません。親は一生懸命に育てたつもりでも、子どもが「安心して頼れる」「弱音を出しても受け止めてもらえる」と感じられなかった状態を指します。

つまり、愛情の有無ではなく、“安心して甘えられる環境がなかった”ことを意味します。

「親に甘えられなかった人」の特徴とは

親に愛情を注いでもらっていたとしても、「安心して甘えられる環境」がなかった人は少なくありません。

親に気をつかってしまったり、弱音を出すと否定されるように感じたりすると、子どもは自然に“甘えることを諦める”ようになります。その影響は大人になっても残り、行動や人間関係に表れることがあります。

弱みを見せるのが苦手

「人に頼ると迷惑をかける」と感じやすく、仕事や友人関係でも一人で抱え込みがちです。周囲からは“しっかり者”に見られても、心の中では「本当は頼りたい」と思っていることもあります。

常に頑張りすぎてしまう

「ちゃんとしていないと受け入れてもらえない」という思い込みから、無理をしてでも期待に応えようとします。休むことに罪悪感を抱くため、燃え尽きるまで頑張ってしまう人も少なくありません。

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人間関係で距離の取り方が難しい

人に甘えるのが苦手なので、自分から距離を置いてしまうことがあります。その一方で、相手に甘えられると「自分が支えなければ」と背負い込み、関係が重く感じられることもあります。

自己肯定感が低い

「ありのままの自分では認めてもらえない」と感じやすく、褒められても素直に受け取れません。そのため、恋愛や仕事で「自分は十分ではない」と不安を抱える傾向があります。仕事や恋愛がうまく行っている時にも、いつもどこか不安な気持ちを感じてしまいます。

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甘え方、頼り方がわからない

大人になってからも「人にどう頼ればいいのか」が分からず、困ったときに黙ってしまう、あるいは逆に極端に依存してしまうなど、バランスが取りにくくなることがあります。

親に甘えられず育った人によく見られる“反動”パターン

親に十分に甘えられずに育った人は、「本当は甘えたかったのに我慢してきた」という感情を心の奥に抱えやすくなります。大人になって自由度が増えると、その抑えていた気持ちが反動として表れることがあります。

過度に人に依存する

子どもの頃に得られなかった安心感を、大人になってから恋人や友人に求めすぎるケースです。連絡の頻度や愛情表現を強く求めたり、相手がいないと不安になったりすることがあります。

誰にも頼らず頑張りすぎる

逆に「甘えられないまま」大人になり、頼ること自体に抵抗を持つタイプもいます。この場合、全部を一人で背負い込むため、仕事でもプライベートでも無理をしすぎて燃え尽きやすくなります。

子どもっぽい行動に出る

普段はしっかりしていても、安心できる相手の前で急にワガママになったり、気持ちをコントロールできず感情的になることもあります。これは抑えてきた“甘えたい気持ち”が一気に出てしまう形です。

恋愛や結婚で「極端」になる

恋愛では「相手に依存しすぎる」か「距離をとりすぎる」など、両極端な反応を示すことがあります。どちらも「裏切られたくない」「傷つきたくない」という思いが反動として表れているのです。

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