子どもは何時に寝かせるべき?“早寝早起き”と“10時間睡眠”が大切なワケ (1/2)
最近ファミリーレストランで、22時を過ぎてもまだ子どもと食事を楽しんでいるご家庭をよく目にします。その光景に、子どもが心配でなりません。
子どもの就寝時刻を知っていますか?
遅寝や寝不足が、子どもにどのような影響を及ぼすか知っていますか? 「だって子どもが寝ないから」というご家庭も多いようですが、お仕事を頑張っているご家庭だからこそ、そのお子さんにも元気で健康に育って欲しいと思います。
お子さんの生活を見直すうえで、重要な“寝る時間”について詳しく解説します。
子どもに必要な睡眠時間とその重要性
子どもの就寝時間に関わる、2つの研究報告をご紹介しましょう。まずひとつは、アメリカ国立睡眠財団の研究報告。この報告によれば、子どもに必要とされる睡眠時間は以下の通りとなっています。
- 0~3か月:14~17時間
- 4~11か月:12~15時間
- 1~2歳:11~14時間
- 3~5歳:10~13時間
- 6~13歳:9~11時間
続いて、早稲田大学・前橋明先生の5歳児を対象としたもの。下記3つのグループに分け、全身の力をしっかり発揮できるかの指標として、両手握力の数値を1日比較した研究です。
1) 睡眠時間が9時間台のグループ
2) 遅寝遅起き・睡眠時間が10時間台のグループ
3) 早寝早起き・睡眠時間が10時間台のグループ
これによると、1、2のグループは1日を通して力をうまく発揮できず、3のグループだけが1日を通してしっかりと力を発揮できるという結果が出ました。
つまり、「睡眠時間を満たすこと」「早寝早起きであること」の2点が大切なのです。
最新の研究報告から見ると、親の出勤時間に合うように子どもを起こす場合、6時台の起床となるでしょう。そこから10時間遡ると、20時台の就寝が求められることになります。
「そんな時間には絶対寝ない」という声が多く聞こえてきそうですが、そこを改善していかないと、子どもは毎日寝不足ということなのです。
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睡眠不足が引き起こす症状
ちなみに、皆さんは寝不足のときはどんな状態になるでしょうか。1日くらいならハイテンションなときもありますが、私は寝不足だと次のような感じになってしまいます。
☑ 無気力、ボーっとしている
☑ 疲れやすい、回復しない
☑ 風邪になりやすい
☑ イライラする、やつあたりする、突然キレる
☑ やる気が出ない、何事も面倒くさい
おそらく似たような方は多いはず。そして、これは子どもも同じです。
この症状を子どもが毎日感じているとしたらいかがでしょう。早いうちに改善していかないと、こうした状態が当たり前になり、心身にも影響を及ぼしかねません。