大人のための自転車入門。「乗れない」「苦手」を克服するための練習方法とは (3/3)
① ペダルに足を乗せる時は、靴の真ん中にペダルがくるようにすると、バランスよく漕ぐことができます。
② スタンドを立てて、両足で漕ぐ練習をします。スタンドには必ずロックをかけ、前方を見ながら両足に同じ用に力をかけ、スムーズに回転できるようになるまで繰り返します。
③ 下におろしたペダルに右足を乗せ、左足だけで地面を蹴って、走り出します。
▲右足はペダルに乗せ左足だけで地面を蹴り、自転車を走らせる
④ バランスが取れたら、左足もペダルに乗せ、スタンドを立てて練習した時の感じを思い出しながら、両足で漕いでみましょう。
⑤まっすぐ走れるようになったら、ハンドル操作を覚えるために、S字を描いて走る練習をしましょう。曲がる方向に視線を動かすと、自然に曲がることができるようになります。
注意するべきことは、スピードが出過ぎたら、必ずブレーキをかけて速度を調整すること。早く走っている時に、右手の前ブレーキをかけると大変危険です。必ず、左手の後ろブレーキをかけてから、右手の前ブレーキをかける習慣をつけてください。また補助輪があれば、補助輪をつけてペダルを漕ぐ練習をするのも良いそうです。
指導員たちが生徒たちを丁寧にサポート
取材をしていて感心したのは、指導員の方々の丁寧な指導です。一人一人をこまめに見て、注意点を守らなかったり、危険な乗り方をしていたりすれば、ちゃんと指摘してくれます。
指導員の方々は、お一人を除いては現役からリタイアされた人ばかり。皆さん、自転車が好きで指導員になられたのだそうです。中には飛行機の整備士をされていた方もいるとか。こうした方々によって自転車の乗り方教室は支えられています。
無事に自転車に乗れるようになると、修了証が手渡されます。この修了証が欲しくて練習しに来る人もいるのだとか。
▲自転車に乗れたら修了証が渡される
修了証を貰うとすぐに、貸自転車(管理料1台300円保険料含む)を借りてサイクリングコースを走る人も多いそうです。風を切って走る爽快感は、何ものにも代えがたい喜びですよね。
自転車に乗れなくて悔しい思いをしている方は、一度、練習に来てみませんか? 遠くて来られないという方は、ぜひ、上記の練習方法をお試しください。ただ、練習する時は、必ずきちんとした靴を履き(サンダルや脱げやすい靴は不可)、体にぴったりとした動きやすい服装で行ってください。
また自転車に乗れるようになったら、必ず交通ルールを守って運転してくださいね。
<参考サイト>
・公益財団法人日本サイクリング協会
http://www.j-cycling.or.jp/
<Text:斉藤裕子(H14)/Photo:辰根東醐>