インタビュー
2018年4月24日

eスポーツとの親和性も高い。スポーツとテクノロジーの新しい融合「超人スポーツ」が目指す世界とは (2/3)

体感スピードはけっこう速いですよ。グーンボールは乗り物の上にボールを3つ乗せて、それが全部落ちたら負けというルールです。でも、実際にぶつかってみるとボールがなかなか落ちなかったりするので、もうちょっと簡単に勝敗が出るよう改善の余地がありますね。もちろん安全にも気をつけています。どんなルールにすれば安全性が向上して、かつおもしろくなるか。皆で話し合って常に進化させていきます。

6歳の子どもが吉田沙保里選手に勝利! それが超人スポーツの世界

――これまで、超人スポーツを体験した人の年齢層を教えてください。

超人スポーツ協会を設立して3年が経ちますが、これまで下は3歳、上は50代からそれ以上の世代まで、多くの方に参加いただいています。

――3歳児でもできる競技があるんですね。

HADOも普通にできますし、サイバーボッチャというLEDでエンタメ性を向上させたボッチャも3歳児なら遊ぶことができます。HADOでは、6歳児が吉田沙保里選手に勝ったこともありますよ。

――6歳の子どもが吉田沙保里選手を倒したと!?

ええ、ガチの勝負です(笑)。超人スポーツの開発にあたっては、「子どもでも吉田沙保里さんに勝てる」とか「高齢者でもウサイン・ボルトに勝てる」とか、そういった思いを念頭に置いています。

21世紀の情報社会のスポーツを作りたい

――テクノロジーで、個々人の運動能力や筋肉量の差をなくしたからこそ、吉田沙保里選手に勝利できたんでしょうね。

僕たちは情報社会のスポーツを作りたいと思っているんです。オリンピック、パラリンピックのスポーツは19世紀までの農業社会にできたスポーツが大半を占めています。20世紀の工業社会になってモータースポーツが出てきました。そして、僕らは21世紀の情報社会のスポーツを作りたい。

そう考えるとHADOはルールも見た目もわかりやすく、子どもから大人まで楽しめる。そして、ビジネスとして成立しています。ARを取り入れた競技は非常にわかりやすく、「かめはめ波を出す」と言えば世界中の人に伝わるんです。

▲手からエネルギーボールを飛ばして相手チームと対戦(一般社団法人超人スポーツ協会)

――なるほど、先ほどの「ポップ&テック」というキーワードを具現化していますね。

将来は超人スポーツを世界的なムーブメントにしたいと思っています。そして日本が本場となる新しいスポーツを生み出したいですね。

――認定競技が14種目とのことですが、審査基準を教えてください。

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