2023年6月28日

“真夏日”続きなので…熱中症対策に「お風呂がイイ」という話、深堀って解説してみた! (1/2)

各地で真夏日になり、まだ6月なのに明日(6/29)もなんと真夏日予報……。

こんなんじゃ熱中症になってしまう! ということで、熱中症対策に「お風呂がイイ」という記事を見つけたので、詳しくピックアップしてご紹介します。

※本結果は、リンナイ株式会社と九州大学大学院芸術工学研究院 西村貴孝氏の研究グループとの共同研究結果です。2023年6月16日から18日に行われた日本生理人類学会 第84回大会にて発表されました。

「熱中症対策にお風呂ガイイ?」その結果とは

  • 「入浴習慣あり(浴槽に浸かるのが週4日以上)」12名
  • 「入浴習慣なし(浴槽に浸かるのが週4日未満)」20名

において、発汗量血流量をグラフ化しました。

入浴時間の経過における「発汗量」のグラフ入浴時間の経過における「発汗量」のグラフ

入浴時間の経過における「血流量」のグラフ入浴時間の経過における「血流量」のグラフ

グラフで示されたとおり、「入浴習慣あり」のグループにおいて発汗量が入浴中・出浴後に有意に大きく、血流量が早く上昇している(血管拡張が早い)ことがわかります。また、これらの結果は年齢や運動習慣、BMIの影響を考慮しても変わりませんでした。

以上から、日常的に入浴による暑熱曝露を繰り返すことで、体表面からの熱放散機能が向上し熱中症や夏バテの予防に貢献することが示唆されます。

実験方法

健康な男性32名を対象として実験を行いました。実験室の環境は室温28℃、湿度50%とし、浴槽の湯温は41℃に設定しました。対象者は実験開始後10分間、浴室内で椅座位での安静をとり、その後浴槽へ移動し20分間の入浴を行いました。その後、浴槽を出て、再度椅座位で15分間安静に過ごしました。また対象者には入浴習慣に関するアンケートを行い、対象者ごとの入浴のスタイルや入浴時間などを調査しました。

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