インタビュー
2021年12月27日

ビーチフラッグス世界ランキング1位のライフセーバー・堀江星冴選手に聞いた、”勝つためのトレーニングと食事内容”(後編) (3/3)

最大限の効果が出るようにこだわり抜いたパーソナルジム

――現在パーソナルジム「THE REAL」を運営されていますが、開設したきっかけを教えてください。

僕は経営者になりたいという欲はまったくありませんでした。身体に悩みを持った人に対して、ベストなアプローチというのを追求していった結果、ジムをオープンするにいたりました。

このジム「THE REAL」のトレーニングは、身体を知るところから始めます。たとえば、雨漏りしていて床をずっと拭いていても問題は解消されません。天井を塞がなければいけませんよね。身体に何かが起こったとき、症状ではなくて原因にアプローチする必要があります。その原因のところを考えたときに、まずトレーニングをする以前に、人間の五感が大切なのではないかなと思いました。

ここのジムでは、トレーニングやボディケアの器具に関して世界最先端のものを揃えていますが、それだけではなく、香りや内装、空間、音響、ミネラルウォーター、プロテインなどにもこだわっています。世界標準という自負はあります。

――ジムの特徴を教えてください。

トレーニングとコンディショニングって、普通のジムだと同じ場所でやりますよね。ひとつの部屋の中で、コンディショニング用のベッドがあってその横でトレーニングしますが、それに僕はすごく違和感を感じていました。

たとえば、肩が痛くて腕まで痺れている人や、頭痛がひどい人。そういう人が、ゴツいダンベルやマシンをガシャガシャしている隣でケアをされて、本当に最大限の効果が出るのかなってずっと思っていました。

そういう想いもあって、このジムではコンディショニングルームとトレーニングルームを完全にセパレートにしています。完全にプライベート空間なので、人の目を気にする必要もないですし、最大限の効果を出せる環境を整えています。

あと、僕がアスリートとトレーナーの2つをやらせてもらっているというのも強みですね。アスリートにしかわからない繊細な感覚というのもありますし、逆にトレーナーにしかわからない機能解剖に基づいた運動のパターンや、医科学的根拠に基づいた人類普遍の原理原則などの知識も持っています。それを二刀流でやっています。そういうものを組み合わせたハイブリット型というか、スポーツ医科学に基づいた説得力のあるトレーニングを堀江メソッドとして行っています。

――ジムに通っているのは、どんな方がいらっしゃいますか?

運動が苦手だと思われているジム未経験の方から、トップオブトップのアスリートの方までいらしています。

自分がアスリートなので、ハードな激しいイメージを持たれると思いますが、このジムはまったくそんなことはありません。トレーニングをする前に、入念にレクチャーとディスカッションをして、お客様と一緒にトレーニングメニューを決めるようにしています。やりたくないことはやらない方針です。

トレーニング以前にコミュニケーションが重要だと思っていますし、要望は何でも言ってくださいと伝えています。

――今後の目標を教えてください。

目標は3つあります。ひとつ目が、ビーチフラッグスで世界一になること。2つ目は、ライフセービングを普及させて、悲しむ人を減らすこと。3つ目は、この「THE REAL」のジムで、お客様を心の底から元気にして差し上げることです。

――ありがとうございます。競技者とライフセーバー、またトレーナーとして今後のご活躍を応援しております。

[プロフィール]
堀江星冴(ほりえ・しょうご)
1994年9月14日生まれ埼玉県秩父市出身。身長170cm 体重72kg。埼玉県立浦和東高等学校卒業。在学中はサッカー部に所属。国際武道大学への入学を機にライフセーバー競技に出会い、日本ライフセービング界の パイオニアである山本利春教授に師事、ライフセービング競技に目覚める。毎日ひたむきに練習し、白い砂浜 が黒くえぐれて”堀江道”と周辺住民に呼ばれるほどの猛特訓を重ね、翌年からはビーチ・フラッグスのインターカレッジで卒業まで3連覇を重ねる。日本代表入りしてからも、国際大会でメキメキと頭角を現し、ライフセービングの花形競技ビーチ・フラッグスで、現世界ランキング1位をキープしている。

【公式Instagramアカウント】
https://www.instagram.com/shohgo_horie/

【パーソナルジム「THE REAL」公式Instagramアカウント】
https://www.instagram.com/thereal_futakotamagawa/

<Text & Edit:MELOS編集部/Photo:MELOS編集部、株式会社TANK>

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