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運動中の脱水症状を防ぐ!効果的な水分補給のポイント5つ

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 運動中のパフォーマンスを維持するために必要なのが、水分補給です。汗となって体外へ出ていく水分を補給しなければ、脱水状態となってさまざまな症状を引き起こします。今回は運動中の脱水症状を防ぐ、効果的な水分補給の方法をご紹介しましょう。

カラダと水分の関係

 人間のカラダは約60~70%が水分でできています。体内の水分をたった2%喪失しただけで、のどの渇きを覚え、4%喪失すると明らかにカラダに異変を感じます。それほど水分は重要なものなのです。なお、摂取した水分は体内に吸収され、体液としてさまざまな役割を果たしています。

1.体温の調整

 運動中に高まった体温は、発汗により調整をしています。水分が不足すると、汗が出なくなって体温がどんどん上昇。結果、生命に危険を及ぼすこともある、これが脱水症状です。

 夏場は熱中症の危険から、運動中に水分補給を意識的に行うことが多いことでしょう。対して冬は寒さによって水分を摂取する頻度が低いため、意識的に水分補給を行う必要があります。

2.代謝

 体液は酸素をはじめ、栄養素などを全身に運搬する働きを持っています。また、体内で作られた老廃物を体外へ排出するという重要な役割も果たしています。

 水分の摂取量が不足すると、体内での水分バランスをとるため体外へ排出される水分が制限されます。そうすると、老廃物を除去することができなくなってしまうため、1日を通してしっかり水分を摂取することが必要です。

効果的な水分摂取のポイント

 運動中の水分補給を効率よく行うためには、以下のポイントに気をつけましょう。

<①運動が始まる前に飲む>

 運動して汗をかいたら、そのタイミングで水分を補給すれば良いと考えている人が多いようです。しかし実際のところ、そうではありません。水分は運動を始める前から摂取し始めたほうがよいでしょう。

 なぜなら、水分は体内に吸収されるまでに約30分かかるからです。運動開始の30分くらい前から、喉が渇いていなくても軽く水分を補給しましょう。さらに運動中もこまめに水分摂取することで、運動中を通して脱水を防ぐことができます。運動前は、コップ一杯くらいを目安に摂取しておきましょう。

<②のどが渇いていなくても飲む>

 のどの渇きは水分不足の症状としてもっとも早く現れ、目安となる一つの症状です。しかし、のどが渇いたから飲むというタイミングは適切ではありません。なぜなら喉が渇いたという症状は、すでに脱水症状が始まっているからです。水分が体内へ吸収されるまでの時間を考えると、のどが渇いたあとに摂取するのではタイミングが遅いでしょう。そのため、のどの渇きを感じる前からこまめに摂取するようにしてください。

<③一度に大量に摂取するのではなく、少量をこまめに>

 特に夏場は、のどが渇いたらのどの渇きを感じなくなるまで大量に摂取するという人が多いでしょう。しかし、その方法は効果的ではありません。一度で大量に摂取すると、お腹が膨れ腹痛の原因になってしまいます。運動中はこまめに少量ずつ飲むようにしましょう。

<④飲料の温度にも気をつけて>

 運動中に暑さを感じると、氷のたくさん入った冷たい飲料を摂取したくなるものです。しかし、速やかに体内へ水分を吸収させるには、飲料の温度にも気をつける必要があります。飲料の温度を5℃~15℃程度にすることで、体内への吸収が最も早いと言われています。氷をたくさん入れてキンキンに冷やしたものよりも、冷蔵庫から出したくらいの温度の方が水分補給の観点からすれば適しているのです。運動時に持参する飲料は、冷やしすぎに注意しましょう。

<⑤体内に吸収されやすい水分とは>

 水分補給といっても水やお茶、スポーツドリンクなどさまざまな飲み物があります。果たして、種類によって効果は変わるのでしょうか。

 運動中は多量の汗が体外へ出ていくことによって、脱水状態になります。汗には水分の他に電解質(ナトリウムなど)が含まれており、水分だけでなくこの電解質も摂取することが必要です。水やお茶などの電解質が含まれていないものを摂取した場合、体内にある電解質の濃度が薄まってしまいます。電解質の不足により筋肉の収縮がスムーズ行われず、足がつるなどの症状が出ることがあるので注意してください。そのため、運動中は電解質が含まれているスポーツドリンクなどを摂取するほうが効果的です。

 スポーツドリンクには、“アイソトニック飲料”や“ハイポトニック飲料”という種類があります。夏場の大量に汗が出るような環境では水分補給がより早いハイポトニック飲料を、それほど多くの汗が出ない環境であれば、運動中のエネルギー補給にもなるアイソトニック飲料を選ぶとよいでしょう。

運動に適した飲み物は?有名スポーツドリンクの成分を比較してみた | 健康×スポーツ『MELOS』

おわりに

 脱水症状について知っていても、「自分はならないだろう」と思っている方が多いものです。しかし運動中は汗を大量にかいていなくても、体内の水分が急速に失われています。のどが渇いている時点で脱水症状が始まっているのです。

 脱水症状は最悪の場合、命にかかわることもあります。運動中はもちろん、日頃からこまめな水分補給を心がけるように習慣づけておきましょう。

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​スポーツ系専門学校での講師や健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師経験も多数。そのほか、テレビや雑誌でも出演・トレーニング監修を行う。日本トレーニング指導者協会JATI-ATI。
【HP】https://wada0129.wixsite.com/takumiwada

<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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