
懸垂(チンニング)のすごい効果とは。5回、10回…毎日やると体にどんな変化が出てくる? (3/3)
懸垂(チンニング)の正しいやり方
ここからは、実際に懸垂のフォームとやり方について解説していきます。
初級編!足をつけたまま行う「アシスト懸垂」
足を床や台につけた状態で行う懸垂です。自体重を100%支える必要がないため、懸垂が1回もできない初心者にもおすすめの方法です。
1. 足を床につけた状態で、肩幅より少し広めにバーを握り、背すじを伸ばす
2. 足で軽く支えながら、胸をバーに近づけるように体を引き上げる
3. 鼻先がバーに届いたら、背中の力を意識しながらゆっくり戻す
中級編! ゴムバンドを使った「アシストバンドチンニング」
トレーニング用のゴムバンド(アシストバンド)を使って行います。自体重の一部をバンドが支えてくれるため、懸垂が難しい初心者でも取り組みやすくなります。
1. 懸垂バーにアシストバンドをしっかり結びつけ、バンドの輪に片足または両足を通して体を預ける
2. 背中を意識して体を引き上げる
3. 顎がバーの高さにきたら、ゆっくり戻る
懸垂の効果が出ない「NGなやり方」
懸垂を効果的かつ安全に行うためには、胸椎(背骨の上〜中部)の可動性と、肩甲骨の安定性が重要です。
たとえば、「ぽっこりお腹で猫背」のようなスウェイバック姿勢の方は、胸椎の動きが硬く、肩甲骨も不安定な状態になっているケースが多く見られます。
このような姿勢で懸垂を行うと、誤ったフォームに繋がりやすく、効果が出にくいばかりか、怪我のリスクも高まります。
ただし、そういった方でも「やらない」という選択は避けるべきです。大切なのは、自分のレベルに合った難易度に調整しながら、少しずつ改善に向かうことです。
たとえば、アシストバンドの使用や、ネガティブ動作(ゆっくり降りる)などから始めることで、無理なく懸垂動作に近づけていくことが可能です。
監修者プロフィール
トレーナー山岸 慎
2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS。
・パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
・ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)
<Edit:編集部>