フィットネス
2020年11月29日

鉄棒やチンニングバーに「ぶら下がる」だけでも効果はある?メガロストレーナーが解説

 ボディメイクに勤しむトレーニーたちが疑問に思っていることをピックアップし、トレーナーにぶつける本企画。今回は上半身を鍛えたい人に人気の懸垂(チンニング)について、スポーツクラブメガロスのトレーナーが解説します。

 懸垂ができない場合、ぶら下がるだけでもなにか効果は期待できるのでしょうか。

Q. 懸垂をしたいのですが、筋力がなくぶら下がるのが精一杯です。ぶら下がっているだけでも何かメリットはありますか?

A.背中や腰、お腹のストレッチ効果が期待できます。

 懸垂は自分の体重がすべて掛かってしまうため、初心者はもちろんのこと、トレーニング上級者でも10回ほどしかできない方もいます。そのくらいさまざまな部位に大きな負荷を掛ける種目なのです。最初はぶら下がるのがやっと、そんな経験をお持ちの方は多いと思います。

 ぶら下がることによる運動効果は残念ながらほぼありませんが、上背部、腰背部、腹部のストレッチ効果が得られます。腰痛や肩こりにも一定の効果があると思われます。かつて爆発的に売れた「ぶらさがるだけの健康器具」を思い出した方も多いのでは?(すぐにコートハンガーに転用されたケースも多く聞きました)

 とはいえ、チンニングは背部のトレーニングでは必須の種目です。問題は重量コントロール。以下の方法で負荷をコントロールし、カッコイイ逆三角形×3Dの背中を作りましょう。健闘を祈ります。

◆リストラップやバーサグリップを用いて前腕を保護する
◆ラットプルマシンなど、負荷をコントロールできる器具を活用する

トレーニングの原理原則として、日常生活以上の負荷をカラダに与えることでトレーニング効果を得ることができる「過負荷の原理(オーバーロード)」は大事ですが、ここでは個人に合ったトレーニングや負荷設定を行うことで結果を出す「個別性の原則」を優先します。

◆さまざまな角度や幅で行い、背中の筋肉たちを個別に鍛える

どこを鍛え、どんな効果があるのか意識することでトレーニング効果が高まるという考え方「マッスル・マインド・コネクション」を強化しましょう。トレーニングの原理原則である「意識性の原則」と同様です。

◆鏡の前で背中の筋肉を主張するポージング(ラット・スプレッド)をとる

背中は見えない部位なので、視覚化(ビジュアライゼーション)が困難です。鏡の前でポージングをとり、筋のアイソメトリック収縮感覚を強化しましょう。

[監修者プロフィール]
阿部佳之(アベ・ヨシユキ)
MCSPパーソナル・トレーナー。本社フィットネス事業部(メガロス恵比寿ゼロプラス店)に所属。

記事協力
・スポーツクラブメガロス
・公式サイト https://www.megalos.co.jp/

<Text:編集部/Photo:Getty Images>