
「筋トレしてもなかなか筋肉がつかないんですけど!」トレーナー視点で見た“改善点”とは (2/2)
筋肉をつけるにはどんなふうにトレーニングするといい?
まずは、しっかりと重い重量を扱うことを重視しましょう。
軽い重量で限界まで回数をこなすよりも、重い重量で反復限界に近づける方が、筋肥大には効果的です。負荷の強さによって筋線維への刺激が大きくなりやすく、成長を実感しやすくなります。
実際に私が筋肉量の増加を目的としたクライアントをサポートする際は、「5回反復できる重量で、5回×5セット」という設定でメニューを組むことが多いです。これは筋力と筋肥大の両方を狙える、組み合わせです。
トレーニングの頻度は週2回、同じ部位を刺激するのが理想的です。回復と刺激のバランスが取れやすく、効率的に筋肉を増やしていくことができます。
「食べてないと筋肉は育たない」食事ではどんなことを意識すればいい?
筋肉を育てるには、栄養のある食事を“継続して”摂ることが欠かせません。
そのためには、「PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物の割合)とは何か?」「自分に必要なカロリーはどのくらいか?」をきちんと理解しておく必要があります。
この基本さえ押さえていれば、コンビニでも外食でも、迷わずに選択ができるようになります。
食事は知識があれば、どこでもトレーニングの成果を支える強力な味方になるのです。
「プロテインを飲めばいいんじゃないの?」がNGな理由
プロテインは筋肉増強剤ではなく、ただのたんぱく質=栄養素の一つです。つまり、プロテインだけを飲んでも筋肉は増えません。
筋肉をしっかり育てるためには、たんぱく質と炭水化物を組み合わせて摂取することが重要です。
たとえば以下など。
- プロテイン+バナナ
- おにぎり+サラダチキン
エネルギー源(炭水化物)とたんぱく質をセットで摂るように意識すると、筋肉の合成がスムーズに進みやすくなります。
筋肉をつけるには、「休息」も欠かせない
筋肉をつけるには、トレーニングだけでなく「休息」も欠かせません。
とくに初心者の方は、フォームが安定していないことが多く、関節や筋肉に負担がかかりやすいため、トレーニング後の回復時間をしっかり確保することが大切です。
筋肉は、トレーニング中ではなく「休んでいる間」に成長します。「休む=サボり」ではありません。筋肉を育てるうえでの、大切なプロセスの一つです。
筋肉がなかなかつかなくて、めげそうな人へ
「頑張ってるのに変わらない」「何のためにやってるんだろう」。そう感じるときは、誰にでもあります。でも筋肉って、すぐに結果が出ないからこそ、積み重ねた時間が裏切らないものでもあります。
少しずつ、見えないところで変化しています。フォームが整った、姿勢がよくなった、いつもより軽く動けた。全部、変化の証拠です。
今やってることは、未来の自分の“当たり前”を作っています。
つかない時期があっても、「やめなかった人」にだけ、ちゃんと筋肉はつきます。筋肉は、自身と丁寧に向き合った分だけ、必ず応えてくれます。
監修者プロフィール
トレーナー山岸 慎
2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS。
・パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
・ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)
<Edit:編集部>