フルスクワットはどこに効く?お尻・内転筋に効く理由 (2/3)
なぜ深くしゃがむとお尻と内転筋に効くのか
深くしゃがむ動作では、股関節の角度が大きく変化します。その角度の違いが、働く筋肉のバランスを左右します。
深くしゃがむほど、お尻と内ももの関与が高まる
フルスクワットでは股関節が大きく曲がります。股関節が深く屈曲した姿勢では、大臀筋と大内転筋が伸ばされた状態になります。この角度が確保されることで、股関節を伸ばす筋群の関与が高まりやすくなります。
ハーフとフル、筋肉の使われ方の違い

内転筋は脚を閉じる筋肉として知られていますが、大内転筋は股関節伸展にも関与します。股関節が深く曲がった位置では、この筋肉が大臀筋と協調して体を押し上げます。
10週間にわたりハーフスクワットとフルスクワットを比較した研究(※)では、大腿四頭筋の発達には大きな差がなかった一方で、大臀筋と内転筋はフルスクワットのほうが筋肥大が大きいと報告されています。
ひざを約90度まで曲げる動作よりも、約140度まで深く曲げる動作のほうが、股関節伸展に関わる筋群をより強く刺激する可能性があります。
※ Effects of Squat Training with Different Depths on Lower Limb Muscle Volumes(Kubo et al., 2019)
いちばん深い位置からの立ち上がりがカギ
最も深くしゃがんだ位置では、ヒップと内ももが大きく伸ばされています。その姿勢から立ち上がる動作が、股関節伸展筋群への刺激を生み出します。
深い位置からの立ち上がりを繰り返すことが、ヒップラインや内ももの変化につながります。
ハーフスクワットとの違い
しゃがむ深さによって、得られる刺激のバランスが変わります。目的に応じた選択が必要です。
| 種類 | 主な刺激部位 | 特徴 |
|---|---|---|
| ハーフスクワット | 大腿四頭筋 | 高重量を扱いやすい |
| フルスクワット | 大臀筋・内転筋 | 可動域が広く連動性が高い |
前ももを中心に鍛えたい場合はハーフスクワットでも十分ですが、お尻や内ももまでしっかり使いたい場合はフルスクワットが適しています。股関節を深く曲げる動きが差を生みます。
フルは、ヒップアップや内ももの引き締め向き?
大臀筋と内転筋が同時に鍛えられることで、ヒップラインが持ち上がりやすくなります。内ももの筋肉が働くと脚の軸が安定し、太ももの隙間やラインにも変化が出やすくなります。下半身全体が引き締まった印象に近づきます。
猫背や反り腰が気になる人にも
猫背や反り腰といった姿勢の乱れは、骨盤まわりの筋力バランスが影響することがあります。中でも裏もも(ハムストリングス)の筋力が不足すると、骨盤が前に傾きやすくなります。
骨盤の過前傾 → 腰が反りやすくなる → 上半身が前に出やすくなる
このような連鎖が起こることがあります。

深くしゃがむフルスクワットは、前ももだけでなくお尻や裏ももにも負荷がかかる種目です。股関節まわりの筋肉をしっかり使う動作を積み重ねることが、姿勢を支える土台づくりにつながります。
姿勢の崩れや前ももの張りが気になる場合は、可動域を意識したフルスクワットを取り入れてみるのも一つの方法です。
お尻と内転筋に効かせる正しいフォーム

フォームが整えば、狙った部位に負荷が集中します。基本動作を確認します。
1. 足は肩幅程度に開き、つま先をやや外側へ向けます。
2. 背中をまっすぐに保ちながら股関節から折りたたむようにしゃがみ込みます。
3. ひざが内側に入らないよう、つま先と同じ方向に曲げます。
4. 足裏全体で床を押し、股関節を伸ばす意識で立ち上がります。
回数と頻度の目安
ヒップアップを狙う場合は8〜12回で限界がくる強度を3セット行います。引き締めを目的とする場合は15回前後を目安に3セット、フォームを優先します。
頻度は週2〜3回を目安にし、疲労が残る場合は休養日を挟みます。
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