フィットネス
2020年8月3日
怪我を防ぎ、走力を高める。“重力を味方につける”走り方「チーランニング」とは (2/2)
チーランニングは走力アップにも繋がる
いくら怪我が避けられても、シリアスランナーならば「記録が向上しないなら意味がない」と考えることでしょう。しかしチーランニングは、走力アップも期待できるメソッドです。
◆足への疲労を和らげ、長い距離を走れるように
走る際に足が受ける負担を軽減できるということは、つまり同じ距離を走っても、足に蓄積する疲労は少ないということ。距離という点で見れば、これまでより長いレースでも走りきれるようになることでしょう。そして長い距離をより楽に走れるようになれば、自然と走るペースも上がっていきます。チーランニングではまず走り方を身に付け、それによって走れる距離が伸び、スピードが伴ってくるという考え方のようです。
足だけを使った走り方から、体幹を使った走り方へ
なお、チーランニングで重力を味方に付けた走り方を実践するには、姿勢を維持するために体幹部を使います。そのため、意識的に走り方を変えていくと、体幹部も強化されていくでしょう。上半身がしっかり使えるようになれば、全身を使った大きな走り方が生まれ、足だけに頼った走り方から卒業できそうです。
実際、私もチーランニングのメソッドに習ってトレーニングを重ねましたが、レースを走った際、足よりも腹筋部が疲労するようになりました。体幹トレーニングは取り組む方が増えていますが、その“使い方”という意味でも、チーランニングは重要なメソッドと言えそうです。
[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】https://www.run-writer.com
<Text:三河賢文/Photo:Getty Images>
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