フィットネス
2023年6月28日

筋トレの「オールアウト」とは。どんな意味?メガロストレーナーが解説 (2/2)

運動に必要なエネルギーを作る(蓄える)システム

1.筋中にあるATP(アデノシン三リン酸:エネルギーの貯蔵・利用にかかわる物質)のみを利用

オールアウトの目安は1~3RM程度(1~3回しかできない最大重量)。

2.ATPの分解と再合成による、強い筋収縮エネルギーを利用

筋中に蓄えられているATP(アデノシン三リン酸)とCP(クレアチンリン酸)の枯渇により、エネルギー出力が低下。運動終了後の呼吸回復により再充填される。クレアチンの摂取により回復効果が高まると言われている。

オールアウトの目安は6~10秒間ほど。高重量ウエイトトレーニングで3~5RM程度(3~5回しかできない最大重量)。

3.蓄えられている糖質(グリコーゲン)の乳酸分解による、強い筋収縮エネルギーを利用

筋肉中や肝臓などに蓄えられている糖質(グリコーゲン)を乳酸に分解することで、強い筋収縮エネルギーを得る。乳酸の蓄積による筋のPH低下(アシドーシス)により、筋収縮エネルギーの継続が困難になる。抗酸化サプリメント摂取で回復効果が高まると言われている。

オールアウトの目安は40~50秒ほど。中重量ウェイトトレーニング(負荷重量65%/1RM)でスロートレーニング50秒(5秒×8回)など。

実際のトレーニングの場面では、これらのエネルギー生成過程が連続で利用されます。

関連記事:筋トレ後に起こる「超回復」とは。効率よく筋肉を作るトレーニングの頻度・休む期間・1週間メニュー例

参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary-summaries/s-energy

[プロフィール]
阿部佳之(アベ・ヨシユキ)
フィットネス事業部(メガロス恵比寿ゼロプラス)に所属。MCSPパーソナル・トレーナー。

記事協力
スポーツクラブメガロス
公式サイト https://www.megalos.co.jp/

<Text:編集部>

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