偉大な警察官や軍人などを讃える「ヒーローワークアウト」とは?カッコイイ上に体も鍛えられる (3/3)
Maupin(モーピン)
◎時間
4ラウンド、時間無制限
◎内容
・800m走
・腕立て伏せ49回
・シットアップ49回
・スクワット49回
800mを走った後に3種類の自重筋トレを49回ずつ。それを1ラウンドとして4ラウンド行います。走行距離は800mを4ラウンドで合計3,200m。それぞれの筋トレは49回を4ラウンドで各196回ずつ。こちらも大体マーフと同じぐらいのボリュームです。私の所要時間は約45分でした。
Griff(グリフ)
◎時間
2ラウンド、時間無制限
◎内容
・800m走
・400m走(後ろ向きラン)
800m走ったら次の400mを後ろ向きに走り、それを2回繰り返すという少し変わったワークアウトです。後ろ向き走にはさまざまなメリットがありますので、以下記事も参考にご覧ください。
後ろ向き走をトレーニングに取り入れるメリットについて、フランスのスポーツ科学者であるヤン・ル・ムール氏は以下3つを挙げています。
1)怪我の確率を減らす
2)筋肉の機能性を高める
3)代謝を高める
後ろ向きに走るトレーニング「レトロランニング(バック走)」 の効果とやり方、注意点 より
▲後ろ向きランは無理のないスピードで
ただし400mを後ろ向きで走るのは、安全性という観点からはあまりおすすめできません。周囲の安全を確認して、一度に走るのではなく、休み休み行うのがよいでしょう。私の所要時間は約15分でした。
Shawn(ショーン)
◎時間
無制限
◎内容
・5マイル(8000m)走 ※ただし5分ごと
・スクワット50回
・腕立て伏せ50回
まず5分間走ります。そして、その場でスクワットを50回、腕立て伏せを50回。それが終わり次第5分間走り、再び スクワットを50回、腕立て伏せを50回。このパターンを繰り返して、合計で走行距離が5マイル(8000m)になるまで続けます。
5分間を速いペースで走ればそれだけ距離を稼げるため、5マイルに届くまでのラウンド数は少なくなります。しかし言うまでもありませんが、速いペースで走り息が上がった状態では、スクワットと腕立て伏せを行うのは大変つらくなります。しかしゆっくり走ると、いつまでたっても8,000mは終わりません。その上、スクワットと腕立て伏せを行うラウンド数が増えていきます。
▲スクワットは毎回しっかり腰を落とす
私の場合は、1kmを5分間ぐらいのペースで走りました。これは、普通のジョグよりやや速いぐらいです。1kmを8回走り、その合間に筋トレ部分を挟んで合計7ラウンド。つまり、スクワットと腕立て伏せはどちらも50回×7ラウンドで合計350回ずつです。
おそらく私が行ったことがあるWODの中では最大のボリュームでしょう。所要時間は約75分でした。
器具を揃える必要はない
ここで取り上げたワークアウトはどれも器具が不要なだけではなく、スキルもセンスも特に求められません。腕立て伏せができる腕と走る足、そしてある程度の広さの地面さえあれば誰にでもできます。他に必要なものを挙げるとすれば、根性と時間でしょうか。
クロスフィットには他にもこうしたヒーローワークアウトがたくさんありますので、ぜひ一度試してみてください。
[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani
<Text & Photo:角谷剛>