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2024年1月31日

ノンカフェインのお茶・飲み物一覧|薬剤師が解説!カフェインゼロドリンクおすすめ9選

カフェインを一切含まない「ノンカフェイン」の飲み物が人気を集めています。ノンカフェインのお茶にはたくさんの種類があり、水分を補えるだけでなく健康や美容に効果があるものも多くあります。

本記事では、目的別にノンカフェインのお茶を紹介するとともに、カフェイン摂取のデメリットや摂取制限によるメリットを解説します。

【目的別】種類豊富なノンカフェインのお茶

まずは、「ダイエット」「花粉症・アレルギー」「冷え改善」「美肌」にカテゴリーを分けて、ノンカフェインのお茶を紹介します。

ダイエット目的の場合

ノンカフェインのお茶のなかには、ダイエット効果が期待できるものもあります。

「脂肪・糖の吸収を抑える」「脂肪の消費を助ける」「むくみを改善・予防する」「便通を改善する」といった、ダイエット効果が望めるノンカフェインのお茶を見ていきましょう。

杜仲茶(とちゅうちゃ)

中国原産の「トチュウ」の若葉が使用された健康茶です。脂肪の消費促進や脂肪の吸収抑制、便通改善、カリウムによるむくみ改善効果が期待できます。

また、杜仲茶に含まれる「アスペルロシド」には内臓脂肪を減らす働きがあることもわかっています。

ルイボスティー

南アフリカ原産の豆が使用された健康茶です。カリウムが豊富に含まれているため、むくみの予防に役立ちます。また、ルイボスティーに含まれるポリフェノールには、脂肪燃焼を助ける効果も期待できます。

ごぼう茶

ごぼうが使用された健康茶です。ごぼう茶に含まれる「イヌリン」という食物繊維は、糖の吸収抑制やむくみ・便通改善をサポートします。

関連記事:イヌリンの効果的な飲み方(個人談)。ダイエットにいいかは不明だが、副作用のおなら対策は見つけた|編集部の食レポ

花粉症・アレルギー対策の場合

花粉症などのアレルギー症状の原因は「ヒスタミン」という物質が分泌されることです。ノンカフェインのお茶のなかには、ヒスタミン分泌抑制作用が期待できるポリフェノールを含むものもあります。

ルイボスティー

ポリフェノールを多く含むルイボスティーは、花粉症やハウスダストなどのアレルギー症状の緩和に役立ちます。

甜茶(てんちゃ)

甜茶とは甘いお茶のことを指しますが、なかでも甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)が使われたお茶は花粉症対策におすすめです。

冷え改善目的の場合

ノンカフェインのお茶のなかには、血(けつ)の巡りをよくし、冷えを改善するものもあります。

黒豆茶

黒豆から作られた健康茶で「アントシアニン」というポリフェノールが豊富に含まれています。アントシアニンは抗酸化作用だけでなく血流改善作用を持つため、血の巡りをよくして体を温めます。

ジンジャールイボスティー

ショウガとルイボスティーが合わさったブレンド茶です。体を温めるショウガと発酵茶であるルイボスティーでダブルの温活効果が期待できます。

美肌目的の場合

美肌を目指したい場合は、ビタミンCやポリフェノール、糖化を予防する成分が含まれているお茶を選びましょう。

ドクダミ茶

ドクダミには抗糖化作用による肌の老化予防効果が期待できるほか、利尿作用による体内の余分な水分や塩分の排出があるとされています。

カモミールティー

カモミールには「カマメロサイド」というポリフェノールが含まれており、抗糖化作用と抗酸化作用によって美肌づくりをサポートしてくれます。

柿の葉茶

柿の葉茶には、抗酸化作用のあるポリフェノールのほかビタミンCが豊富に含まれています。柿の葉茶に含まれるビタミンCは緑茶の約20倍もの量で、シミやそばかすの予防が期待できます。

カフェインが体に与えるデメリット

カフェインは集中力を高める、脂肪燃焼をサポートするといったメリットもありますが、いくつかのデメリットもあります。

睡眠の質の低下

カフェインには覚醒作用があり、寝る前に飲むと睡眠の質が低下するリスクがあります。寝つきが悪くなったり何度も目が覚めてしまったりして睡眠不足になるため、就寝前の摂取は避けましょう。

関連記事:睡眠の質を上げる方法|オススメ栄養素、食べ物と飲み物、快眠行動を総まとめ

刺激による胃腸機能の低下

人によっては胃腸への刺激により、腹痛や軟便、下痢といった症状があらわれることがあります。もともと胃腸が弱い方や胃腸機能の低下を感じている方は、飲む量に注意しましょう。

ミネラルの吸収阻害

カフェインには鉄分や亜鉛、カルシウムといったミネラルの吸収を阻害する作用があり、貧血や骨粗しょう症などの病気につながる可能性もあります。

食事直後のカフェイン摂取を避ける、WHO(世界保健機関)が提示している摂取目安量(1日3〜4杯)を超えないように気をつけましょう。

カフェイン中毒

カフェインには依存性があるため、多量摂取を続けているとカフェイン中毒になるリスクがあります。カフェイン中毒になると、頭痛や手の震え、疲労感などの症状があらわれ、日常生活に支障をきたします。

体の冷え

カフェインには体を冷やす作用があるため、摂取を続けると慢性的に体の冷えを感じやすくなります。

普段から冷えを感じており、カフェインをよく摂取している方は、カフェインの摂りすぎが原因で冷えが生じている可能性も否定できません。

カフェイン断ちで得られるメリットとは

カフェインを制限することにより、次のような健康効果が期待できそうです。

  • 睡眠の質が高まる
  • 胃腸の機能がよくなる
  • 肌が乾燥しにくくなる
  • ステイン汚れが付かず白い歯をキープできる
  • カフェイン中毒にならない
  • 貧血が予防できる
  • 自律神経のバランスが整う
  • 体の冷えを予防できる

ただ、普段からカフェインを過剰に摂取している方は、カフェイン断ちにより頭痛や倦怠感、イライラなどの離脱症状が出る可能性があります。

依存の程度や摂取量にもよりますが、離脱症状のピークは一般的にカフェインを制限した当日〜翌日で、4日〜1か月程度で次第におさまっていきます。

離脱症状が強い場合や長引く場合は、医療機関を受診しましょう。

ノンカフェインのお茶で美しく健やかに

ノンカフェインのお茶のなかには、ダイエット効果や花粉症・アレルギーの緩和、冷えの改善、美肌などに効果があるものが存在します。

ノンカフェインであれば、睡眠の質の低下や依存性が気になったりすることはありません。子どもからお年寄りまで気軽に飲むことができますので、ぜひ取り入れてみてください。

監修・執筆者プロフィール

竹田由子(たけだゆうこ)

竹田由子
あんしん漢方薬剤師。43、47歳で出産した2児のママ薬剤師。共立薬科大学(現 慶応大学)卒、臨床薬学専門。病院で10年以上医薬品情報室に従事し、医薬品に関する情報に精通。元漢方・生薬認定薬剤師。漢方を自身の月経痛や妊活にも活用してきた経験から「日常の不調はまず漢方」をモットーに体の不調を我慢する女性へ対し情報発信している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

<Text:編集部>