2017年12月12日

スタッフ全員が管理栄養士。カラダにうれしいメニューが楽しめる「鹿屋アスリート食堂」に行ってきた

 スポーツをやっていれば、日々の食事にも気を配っている方は多いでしょう。身体を動かすためには、さまざまな栄養が必要です。実際、アスリートには管理栄養士などに食事管理を任せているといったケースも。しかし中には、仕事などの関係から外食が多く、どうしても管理が行き届かないという方も少なくないはずです。

 それならせめて、健康に配慮したメニューを提供してくれるお店を選んでみては? 今回はそんな視点から、皇居からほど近くにある『鹿屋アスリート食堂』を取材してきました。お客さんに向けた思い、また取り組みや実際のメニュー等をご紹介しますので、ぜひご覧ください。

スタッフ全員が管理栄養士。目的に合わせたメニューとアドバイス

 お店に入ると、木を基調とした広い店内が。テーブル席とカウンター席が設けられているので、お一人様でも気兼ねなく入れます。店内には、大きな窓から明るい陽の光が射し込んでいました。これは、ゆったりと寛いで食事が楽しめそうです。

 今回は、管理栄養士でもある菊池さんにお話を伺いました。なんとこちらで働くスタッフの皆さんは、全員が栄養士の資格をお持ちとのこと。では、いったいどのような食事が提供されているのでしょうか。

 入口を入ってすぐの場所に、『一汁一飯三主菜の定食』と書かれたプレートが。そこには、ごはんと汁物に合わせ、以下3つの項目に分けて各5つのおかずが掲示されています。

・野菜がメインの主菜
・野菜と肉・魚・卵の主菜
・肉・魚・卵がメインの主菜

 この中から3つのおかずを選んで、自分の食べたいメニューをオーダーシートに記入する仕組み。ごはんも通常の白米のほか、オリジナルブレンドで作っているアス米を選べます。尚、各メニューには含まれる栄養について記号が記されている(例えばビタミンCの豊富なメニューは『C』など)ので、これを目安に組み立てるのがオススメです。

 しかし種類が豊富なので、中には「どれを選べば良いか分からない……」という方がいるかもしれません。そんなときは、スタッフさんに聞いてみましょう。

「目的に合わせて、お勧めの組み合わせも掲示しています。迷ったら、ぜひ参考にしてみてください。また、スタッフにご相談いただければ、その方のコンディションや目的などに応じて、メニュー選びをお手伝いします」

 と菊池さん。栄養のプロからアドバイスを受けられるなんて、これほど心強いことはありません。

アルコールもあり!バランスに優れたアスリート食を楽しもう

 さらに2週間に一度、メニューの半分が入れ替わるとのこと。そのため、来店ごとに違うメニューが食べられます。これなら、常連さんでも飽きることがありません。実際、メニューが入れ替わる日には、新メニューを楽しみに来店する方が多い様子。これだけ豊富なメニュー、どのようにして考案されているのでしょうか。

「鹿屋アスリート食堂で提供しているメニューは、いずれも鹿屋体育大学で学生が食べているものと同じ内容です。大学生とはいえアスリートですので、身体を作るもとである食事はとても大切。そのため、常にバランスに優れたメニューを考案しており、それを鹿屋アスリート食堂でもご提要しています。例えば、流行のスーパーフードを入れてみるなど……。アスリート向けの食事ですが、一般の方にとっても非常に健康的なんですよ」

 皇居が近いこともあり、夜を中心として皇居ランナーも多く訪れるとのこと。日々多忙で栄養の偏りがちなビジネスパーソンはもちろん、身体を動かした後の栄養補給にも、まさにピッタリなメニューの提供されるお店と言えるのではないでしょうか。

 意外だったのは、食事と一緒にお酒も飲めるということ。さらに季節ごとの宴会プランも用意されています。しかし、食事・ドリンクともに栄養価が表示されているため、“飲み過ぎ&食べ過ぎ”には歯止めがかかってくれそう。皇居ランナー同士の交流などにも良さそうです。

健康的だけどボリュームも満点!

 食事ですから、やはり味やボリュームも気になるところ。健康食には「量が少ない」「味が薄い」などのイメージを持たれている方が多いはずです。そこで今回、運動後の栄養補給という観点から、菊池さんにおすすめのメニューを組み立ててもらいました。実際のメニュー構成は、以下の通りです。

・アス米
・玉ねぎと麸の味噌汁
・水菜とルッコラのリーフサラダ
・緑黄色野菜とキヌアの温スープ
・ルーミートのハンバーグトマトソース


 健康に配慮された食事なのに、お肉が食べられるとは思いませんでした。実はこの『ルーミート』、カンガルーのお肉なんです。体脂肪燃焼や筋肉増強効果が期待されるとのことで、まさにアスリート向き。独特の臭みなどを懸念しましたが、ほとんど感じることなく美味しくいただきました。その他のメニューも、全体的に味わいがしっかりしています。

 そしてボリュームも満点!健康のために我慢する……なんていうことはなく、十分に満足させてもらえます。菊池さんによれば、「1品1品のボリューム感が同程度になるよう調整している」とのこと。例えばお肉だけ極端に少なく残念……といったこともなく、見栄えにも配慮された食事だと感じました。

 生きていくうえで、食事は欠かせません。しかし何でも食べれば良いのではなく、大切なのは「何を食べるか」ということ。鹿屋アスリート食堂は一般の方からアスリートまで、その健康を食事によってサポートしてくれます。

 今回取材させてもらった神田・本店は、2017年6月で3周年。そのほか、東京都内なら品川や両国、丸の内、そして大阪と鹿児島にも店舗を構えています。企業・団体であれば、20個からデリバリー可能なお弁当『アス弁』も。食事による健康管理、ぜひ始めてみてはいかがでしょうか。

 

[店舗情報]
鹿屋アスリート食堂 神田・本店
住所:東京都千代田区神田錦町3-21 10 OVER 9 1F
営業時間:月〜金11:00~22:00(L.O.)、土日祝10:00~20:00(L.O.)
定休日:年末年始(12月31日~1月3日)、施設点検日(年2日間、不定期)
【公式HP】http://www.asushoku.com/

[筆者プロフィール]
三河 賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】http://www.run-writer.com

<Text&Photo:三河賢文>