
「上腹部がぽっこり出る」のはなぜ?食事・筋トレ・生活習慣…どこをどう変えればいい? (2/2)
ポイント2 よく噛んでゆっくり食べる
望月さん:よく噛むと、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防げる可能性があります。
食事は20分以上かけて、1口30回を目安によく噛んで食べましょう。1口食べたごとに、「お箸を置く」「水を飲む」などもおすすめです。
ポイント3 食べる順番に気を付ける
望月さん:「野菜(副菜)」「肉・魚(主菜)」「ご飯・パン(主食)」の順番で食べるようにしましょう。野菜から食べることで、血糖値の上昇が緩やかになり、脂肪が蓄積しにくくなります。
ポイント4 夜食を控える
望月さん:夜は消費エネルギーが減少しやすいため、摂取したエネルギーを脂肪として蓄積しやすいです。
特に、血糖値が上がりやすい21時以降の食事は控えましょう。夕食が遅くなる場合は、2回に分けて摂るのがおすすめです。早い時間帯に糖質の多い物、遅い時間帯に低脂質で野菜多めの食事を摂りましょう。
2回に分けて食べるときの食事例
夕方16時~18時頃 | おにぎり、サンドイッチ など |
帰宅後 | サラダ、刺身、焼き魚 など |
内臓脂肪を落とす運動法。もっとも効果が高いのは「有酸素運動」
内臓脂肪を落とすためには、運動もマストです。次の3つを意識して行いましょう。
ポイント1 有酸素運動を行う
望月さん:ウォーキングなどの有酸素運動を、なるべく毎日20~30分行いましょう。有酸素運動は、脂肪を燃焼させる働きがあると考えられています。
ポイント2 スクワットを週2~3回行う
望月さん:少なくとも3日に1回はスクワットを行いましょう。筋トレをすることで、基礎代謝が上がり、脂肪がつきにくくなると考えられています。
下半身は、体の中でも大きな筋肉が集まった場所です。大きな筋肉を鍛えることで、筋肉量の増加・基礎代謝アップにつながり、痩せやすくなる可能性があります。
ポイント3 日常の中での運動量を増やす
望月さん:日常の中で運動量を増やすと、エネルギー消費量が増え、脂肪がつきにくくなると考えられます。
「エスカレーターではなく階段を使う」「1駅分歩く」といったことを行うだけでも、効率よくダイエットできる可能性があります。できる範囲で体を動かしましょう。
お腹痩せには「生活習慣」も重要。見直しポイントは?
望月さん:ぽっこりお腹を凹ませるために、生活習慣の見直しも行いましょう。
見直し1 姿勢を良くする
望月さん:姿勢を良くすることで、お腹や背中の筋肉が使われ、安静時のエネルギー消費量が増えると考えられています。
耳、肩、くるぶしが、一直線になるような姿勢を意識しましょう。お腹を凹ませるように力を入れ、お尻の筋肉を意識して立つのがポイントです。
見直し2 睡眠を十分取る
望月さん:遅くとも0時には布団に入り、6~7時間ほど睡眠を取るように心がけましょう。
睡眠不足は「内臓脂肪蓄積」「食欲増加」の原因になると考えられています。必要な睡眠時間は個人差がありますが、朝すっきり起きられるかどうかがポイントです。
見直し3 体を温める
冷えは、基礎代謝量の低下を引き起こし、太る原因につながります。「半身浴」「レッグウォーマーや腹巻きを着用」「温かい飲み物を飲む」などを行い、体が冷えないようにしましょう。
▼参考
厚生労働省 内臓脂肪型肥満 e-ヘルスネット
農林水産省 夜遅く食事をとるときは
厚生労働省 内臓脂肪減少のための運動
厚生労働省 エアロビクス/有酸素性運動
厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014
監修者プロフィール
健康検定協会理事長
望月 理恵子
株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員。サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。「栄養学の◯と×」、「やせる時間に食べてみた!」など著書も多数。
<Edit:編集部>