2018年10月30日

大学時代にスポーツしてる人は、健康になる可能性が高い? 研究結果が発表

 興味深い調査結果として、浜松医科大学健康社会医学講座 柴田陽介助教、尾島俊之教授らが、学生時代の中でも、大学生時代にスポーツをしていることが、将来の健康増進につながることを明らかにしました。

大学時代にスポーツをしていた人は1.8倍も健康状態が良い人が多い

 今回の調査では、壮年期以降の人を対象に、現在の健康状態と学生時代のスポーツ歴の関連を調査。基データには、笹川スポーツ財団が実施した調査「スポーツ・ライフデータ 2012」が使用されています。

 同調査の対象は全国の20歳以上の2,000人。中でも、今回は30歳以上の1,714人を対象に、現在の健康状態が「良い」か「悪い」かをヒアリング。そうした人たちが、学生時代にどのようなスポーツ歴(小学生、中学生、高校生、大学)を歩んできたかを調べています

 これによれば、現在の健康状態が「良い」と答えた人は 74.9%、「悪い」と答えた人は25.1%。小学生、中学生、高校生、大学生時代にスポーツ歴がある人は、それぞれ、33.5%、61.7%、41.3%、22.2%でした。

 さらに、現在の健康状態が「良い」と答えた人の割合は、小学生時代にスポーツ歴がある人はない人と比べて、1.04 倍多いという結果に。

 同様に、中学生時代にスポーツ歴がある人は、ない人と比べて1.06倍、高校生時代にスポーツ歴がある人はない人と比べて0.87倍、大学生時代にスポーツ歴がある人は1.77倍多いという結果になりました。

 つまり、現在の健康状態が「良い」と答えた人の割合は、小学生、中学生、高校生時代にスポーツ歴があってもあまり変わらないものの、大学生時代にスポーツ歴があると、かなり多いということになります。

 大学生時代の付き合い=人間関係は、他の時代の付き合いより、長く続くと言われています。大学時代のスポーツ仲間とはその後もスポーツをする可能性が高いため、このような結果になるのかもしれませんね。将来の健康増進のためにも、大学生で何をするか迷ったら「スポーツ」というのは、良い選択肢の1つになるでしょう。

<Text:辻村/Photo:Getty Images>