ウェルネスフード
2019年2月16日

持久力がほしいランナーに最適な食事とは? サッカー日本代表・長友佑都の専属シェフがスペシャルメニューを披露 (3/3)

塩のチョイスが大事!

 参加者からは、いくつかの質問が寄せられました。

――食事のとり方について。

加藤シェフ:(人と場合にもよりますが)小腹が空いたときに軽食をとるなど、分けて食べることをオススメします。どか食いはダメ。どんなに食べても、1回の食事で摂取できる栄養は限られています。余分に摂りすぎたものは体脂肪に変わり、怪我をしやすい身体になります。

――調味料で気をつけることは?

加藤シェフ:塩にイチバン、気を遣っています。安い塩は、たくさん使わないと味が出ない。でも良い塩なら、少量で素材の旨味が引き立つ。私はイタリア・シチリア島のラヴィダの塩がないと、料理したくありません。どこにも持ち歩いています。インターネットでも購入できるので、Amazonなどで調べてみてください。

人は塩分を摂りすぎると、身体が水分を溜め込み、重くなります。そこでカリウム(バナナ、ほうれん草などに含まれる)を摂取すると良いんですが、そもそもレース前はたくさん食べられませんよね。だから、調味料を良い塩に変えることがポイントになる。蛇足ですが、よく『2日間で体重が2kgも増えちゃった』という人がいます。その多くの場合、それは体脂肪ではなく水分です。脂肪はそんなに急激に増えない。身体に余分な水分を溜め込んでいる状態なんです。

――レース後に料理するのが億劫です。良い方法は?

加藤シェフ:これほど簡単に、新鮮で安全な食材を買える国は、日本を置いてありません。身体の疲労をリカバリーするのには、生の魚がオススメです。マグロなどを買い、少量のごはんにお醤油で食べるだけで、とても効率よく回復できる。長友も、試合後などには鉄火丼を好んで食べています。火は入れず、できる限り生魚がオススメですね。理由のひとつは、オメガ3脂肪酸が含まれていること。身体に必須の脂肪酸です。青魚なら鰯(いわし)、鯵(あじ)、鯖(さば)、赤身なら鮪(まぐろ)、鰹(かつお)など。スーパーなどで購入すると良いでしょう。

<Text & Photo:近藤謙太郎>

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