肩のインナーマッスル「ローテーターカフ(回旋筋腱板)」をほぐすストレッチ (3/3)
ローテーターカフのストレッチ方法(パーソナルストレッチ)
ローテーターカフは、1人で行うセルフストレッチでもある程度は伸ばせます。しかし肩関節は可動域が広く、自分が思っている以上に広く動かせる関節であるため、他動(他の人に動かしてもらう)で行うパーソナルストレッチの方が効果的です。
ここでは、パーソナルストレッチの方法について紹介します。
1)チェック
まずは自分の肩の状態をチェックしていきましょう。背中で上下から手を合わせ、中指の距離を測ります。
写真の場合は最初から触ることができ、右腕上・左腕下が-2.5cm、左腕上・右腕下が-1.5cmでした。
2)外転ストレッチ
お互いのヒジに引っ掛け、引っ張りながら伸ばします。
3)内転(引き下げ)ストレッチ
ヒジを引っ張り、肩を下げながら下方向に伸ばします。
4)外旋ストレッチその1
ヒジを脇腹で固定し、手首を後ろへ下げましょう。徐々に動かすようにし、肩が上がらないようにしてください。
5)内旋ストレッチその1
手首を脇腹で固定し、ヒジを下へ押すようにして伸ばします。少しずつ動かすようにしましょう。
6)外旋ストレッチその2
ヒジを肩の高さで固定し、手首を後ろへ逸らします。ヒジを横に引っ張りながら行いましょう。
7)内旋ストレッチその2
ヒジを肩の高さで固定し、手首を後ろへ逸らします。ヒジを横に引っ張りながら行いましょう。
ここまでのストレッチで、身体に変化は現れたでしょうか。
今回ストレッチを行った人の場合、右腕上・左腕下はマイナス2.5cmからマイナス8.0cmに、左腕上・右腕下はマイナス1.5cmからマイナス5.0cmになりました。
このようなストレッチを行うと身体が軽くなり、ケガや痛みを予防できるだけでなくパフォーマンス向上の効果も期待できます。ぜひ一度、行ってみてください。
<プロフィール>
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年・静岡県出身。奇抜な理論ながらも論理的な指導で小学校・中学校・大学でバスケのヘッドコーチを行い、体力テストが市内最低水準校で県大会優勝した。最高戦績は全国準優勝で小学校・大学で全国大会に導く。2019年度より旭川大学短期大学部准教授として、この理論を応用した幼児体育・健康の研究を行い、全年代一貫指導で北海道の子どもの体力向上を図る活動に取り組む。またパーソナルストレッチ・スポーツスタッキング・部活動改革にも取り組む。
[HP] https://mt-a.jimdo.com
<Text & Photo:赤堀達也>