食物繊維のメリットと、摂り過ぎ&不足のデメリット|マッスルデリ管理栄養士が解説 (1/2)
体を鍛えている筋トレ民も、細くなりたいダイエット民も、時には食べすぎ、飲みすぎることもあるでしょう。
どうやったらリカバリーできるのか。ボディメイクを食事面からサポートする「Muscle Deli(マッスルデリ)」の管理栄養士・瀧川みなみさんに、よくあるギモンを聞いてみました。
今回のテーマは、食物繊維について。
第六の栄養素とも言われている食物繊維は、体に対してどんな役割を担っているのでしょうか。1日にどれくらい摂れば良いのか、摂り過ぎるとデメリットはあるのか、不足した場合に考えられる悪影響とは。
Q. 食物繊維はなぜ大事なのでしょうか。摂らないとデメリットはありますか?逆に摂り過ぎると体に悪いですか?1日にどれくらい摂ればいいのか、目安も知りたいです。
A.不足時は便秘や腸内環境の悪化、生活習慣病のおそれも。摂り過ぎると軟便、ミネラル欠乏症に陥る可能性があります。1日20g前後を目安に補うとよいでしょう。
食物繊維とは、体内に摂取されても消化・吸収されずに、小腸を通って大腸まで達する食品成分のことです。
主なはたらきとしては、腸内環境を整える、便秘改善、血中コレステロール濃度の低下など、さまざまあることが分かっています。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に大別されます。それぞれについて紹介します。
水溶性食物繊維
水分を含むとゲル状になり、便を軟らかくするはたらきがあります。その他、小腸での栄養素の消化吸収を遅らせることより食後の血糖値上昇をゆるやかにしてくれます。
また、善玉菌のエサとなり腸内環境を整えてくれます。
- 水溶性食物繊維を多く含む食材
海藻類、果物、やまいも、大麦、オーツ麦、オクラ、モロヘイヤなど
不溶性食物繊維
水分を吸収して大きくふくらみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便のカサを増やして排便を促すはたらきがあります。
また、水溶性食物繊維と同じく、大腸内で発酵・分解されると善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えることで腸内環境を改善してくれます。
- 不溶性食物繊維を多く含む食材
穀類、根菜類、豆類、きのこ類、果実、海藻類、おから、玄米など
厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の1日あたりにおける食物繊維の摂取目標量をみると、成人男性では21g、成人女性では18gとなっています。
ちなみに食物繊維を1日で摂取しようとした場合、レタスであれば約2.5玉分となります。