心が壊れている人によく見られる顔つきや特徴、心が壊れる5つの前兆[臨床心理士監修] (1/4)
心が壊れる前には、前兆としてとあるサインがあらわれることがあります。とくに、顔つきや言動にはいくつかの特徴があります。公認心理師・臨床心理士の町田奈穂さんに聞きました。
「心が壊れる」とはどんな状態か
「心が壊れる」具体的な状態は、個人の経験や状況によって変化するため、人によって異なります。
本記事では、「持続的に気分が沈み、何も考えられない・何も手につかない」ような状態を指すことにします。
心が壊れている人に多い顔つきとは
- 表情の変化が乏しい
- 笑顔がない、あるいは、常にニコニコしている
以前はそうでなかったのに、常に一定のトーン、一定の表情で話すようになった方は、心が壊れている傾向がとても高いです。
とくに、楽しいことや好きなことをしても笑顔が少なかったり、お笑い番組を見ても笑わなかったりという方は要注意です。
反対に、常に笑顔の方にも注意が必要です。
自身の辛い経験についても、「別に大したことないよ〜」と傷ついた様子を見せずに話すことは、心理学的に「抑圧」といって、本来の辛さと向き合う心の状態でないために、感情を無理に抑え込んでいる状態だと考えられます。
心が壊れている人に多い特徴
心が壊れている人は、外見や顔つきに特徴があることが多いようです。ひとつの目安としてチェックしてみると良いでしょう。
- 髭を剃っていない・メイクをしていない
- ヨレヨレの服を着ている
- 臭いなど不潔さが気になる
心が壊れている人は、感情が鈍化したり無気力感があらわれたりすることがあります。そのため、外見や身なりに対する興味が極端に低下し、このような傾向があらわれることがあります。
匂いなどは、本人よりも周りが気づきやすい特徴のひとつです。もし周りにこれらの特徴が当てはまる人がいれば、注視しておくと良いでしょう。
他にもある! 心が壊れている人に多い傾向
- デスク周りやカバンの中が異様に汚い
- 家が汚い・ひどく散らかっている
仕事や子育てで目まぐるしい忙しさの中、「片づけてられない!」という方もいらっしゃるでしょう。日々本当にお疲れ様です。
もちろん、時間的に片付けが難しい方もいらっしゃいますが、それは「休息の時間が取れていない」とも言えます。
毎日しっかり休めていますか? 趣味や睡眠のための時間は確保できていますか? 気づかないうちに心がパンクしてしまっているかもしれません。
限界前にチェックして! 心が壊れる前兆とは
心が壊れるほど限界な精神状態になる前には、前兆のようなものが起きることが多いです。心が壊れそうという人は、前兆に当てはまることがないかチェックしましょう。
- 何に対しても、意欲や活気が湧かない
- 食欲がない、あるいは、暴飲暴食をしてしまう
- 人に会うのが億劫になる
- 眠れない
- 些細なことにイライラする
前兆1.何に対しても、意欲や活気が湧かない
- 今まで楽しんでいた趣味に興味がなくなる
- 週の中盤~後半になっても、仕事へのやる気が全くでない
というのは、心が壊れる前兆として特に気になるサインです。
「これまで休日は映画を楽しんでいたけれど、寝て過ごすことが多くなった」なども心が壊れる前兆である可能性が高いです。日常の中でかかっているストレスを探し、解消のためにセルフケアしてあげましょう。
前兆2.食欲がない、あるいは、暴飲暴食をしてしまう
長期間食べることができないも、食べすぎてしまうのも、どちらも心が壊れる前兆です。
食欲とメンタルは、非常に複雑で複数の要素が絡み合っています。例えば、セロトニンやドーパミンなどの脳内の神経伝達物質は、食欲と精神面に密接に関連しているため、「ショックなことがあり、食欲が湧かない」「ストレスで暴食してしまう」といったことが起こると言われています。
前兆3.人に会うのが億劫になる
心が壊れてしまうほど精神的に限界になると、人とのコミュニケーションを避ける傾向があります。これには様々な要因が考えられますが、「自分のことでいっぱいだから、人と話す気力や体力がない」「人と話すとストレスが溜まると思い、無意識のうちに人と会うのを避ける」などのパターンが考えられます。
もちろん、苦手な人とは無理にコミュニケーションをとる必要はありませんが、信頼できる人に適切なサポートをしてもらうことも、精神状態を回復させる1つの方法です。