
毎日飲んでたわ…“あの飲み物”が、自律神経を乱す原因に?[医師監修] (1/2)
自律神経は、私たちの体内環境を24時間休まず整えてくれる“司令塔”のような存在。呼吸、体温、消化、ホルモン分泌、血圧などを無意識に調整しています。
この自律神経のバランスが崩れると、慢性的な疲労や不眠、メンタルの不調、集中力の低下など、さまざまな不調が現れます。
原因はストレスや睡眠不足だけでなく、実は「日常的に飲んでいるもの」にも隠れています。本記事では、天王寺やすえ消化器内科・内視鏡クリニック院長の安江千尋先生監修のもと、飲み過ぎると“自律神経のバランスを崩してしまう飲み物”をピックアップします。
1. カフェイン飲料(コーヒー・エナジードリンク)
理由:交感神経を刺激しすぎる!
カフェインは適量であれば集中力や覚醒を促すメリットがありますが、過剰に摂取すると交感神経が優位になりすぎ、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
とくに午後以降に摂ると、夜の睡眠に悪影響を及ぼし、結果的に副交感神経(リラックスモード)に切り替えにくくなるのです。
2. アルコール類
理由:一時的なリラックスの裏で自律神経が大混乱!
「お酒を飲むとリラックスする」と感じるのは一時的。アルコールは摂取直後に血管を拡張させ一時的にリラックス感を得られることがありますが、その後、体温調節機能や睡眠サイクル(特に深い眠り)が妨げられ、自律神経のリズムが崩れやすくなるとされています。
飲みすぎや毎晩の習慣はとくに注意が必要です。
3. 糖分の多い清涼飲料水・スポーツドリンク
理由:血糖値の急上昇・急降下で自律神経も戸惑い!
糖分の多い飲料を飲むと血糖値が一気に上昇し、それに反応してインスリンが大量に分泌されます。
その結果、今度は急激に血糖値が下がり、体は“危機モード”として交感神経を活性化。これが繰り返されると、自律神経が不安定な状態になります。
清涼飲料水は嗜好品としてたまに楽しむ、スポーツドリンクは激しい運動時や体力に汗をかいたときのみにしましょう。
4. 冷たい飲み物
理由:内臓への刺激が強く、自律神経に負荷!
真夏によく飲むキンキンに冷えたドリンクは、一時的に体を冷やしてくれますが、胃腸などの内臓にとっては強い刺激です。自律神経は内臓機能とも密接につながっているため、過度な冷えはバランスを乱す原因になります。
猛暑のときは適度に冷えた飲み物で体内を冷やすメリットもありますので、冷蔵庫から出して数分経ったあたりで飲むのがおすすめ。普段は常温〜ぬるめの飲み物を心がけましょう。
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