フィットネス
2021年3月9日

バーベル筋トレはなぜ難しいのか?スクワットを例に解説 (1/2)

 下半身のトレーニングで欠かせない筋トレ種目「スクワット」。自重はもちろんのこと、ダンベルやバーベルなどウエイト器具を使って負荷を高めるやり方も効果的です。

 しかし初心者にとって、バーベルを使ったスクワットはハードルが高いと思われるかもしれません。今回は初心者向けに、ウエイトスクワットに挑戦するために覚えておきたいポイントを解説します。

バーベルを担ぐとなぜ動作が難しいのか

 なぜ初心者にとって、バーベルのスクワットはなぜ難しく感じるのでしょうか。原因を考えてみましょう。

ウエイトを意識してしまう

 自重のスクワットはスムーズにできても、バーベルを持つことによってウエイトを意識しすぎて、フォームが崩れてしまう人がいます。「重いものを持ち上げる」という意識が強くなり、何がなんでも持ち上げようとフォームが崩れてしまうのです。

 これは初心者に限らず、どんどん重い重量にチャレンジしようとする人にも見られる傾向と言えるでしょう。初心者の場合は、バーだけでもいつもより20kgも負荷が高まります。そのため、意識せずに行うというのは難しい話かもしれません。

つぶれるのではないかという不安

 「持ち上がらなくなったらどうしよう」「つぶれてしまわないか心配だ」という不安も、フォームが崩れる原因のひとつです。確かにその不安は、初心者にとって大きいものでしょう。心理的にも、バーベルスクワットのハードルを高めている原因にもなります。

バーベルスクワットを行うときのポイント

 初心者がバーベルスクワットにチャレンジするために、覚えておきたいポイントを紹介します。

バーベルを担ぐと背中が丸まりやすい

 初心者がバーベルを担ぐと、どうしても動作中に背中が丸まりやすくなります。これを防ぐため、意識したいのが「顔の向き」です。

 バーベルスクワットに慣れていない場合、顔の向きに意識しないと、いつの間にか顔が下を向いていることが多いでしょう。顔が下を向くということは顎が引けて、背中が丸まりやすい状態です。

 バーベルスクワットをするとき、顔の向きは常に正面~やや上向きにして動作を行うようにしましょう。顎を上げることで、背中がまっすぐになります。

バーの担ぐ位置を見直す

 バーベルを担ぐ位置も気をつけてみましょう。バーベルを僧帽筋の上のほうで担ぐやり方を「ハイバースクワット」、バーベルを肩甲骨の上あたりで担ぐやり方を「ローバースクワット」といいます。初心者の場合、ほとんどの方は「ハイバースクワット」になっているでしょう。

 ハイバースクワットは上体が起きやすく、膝が前に出やすいフォームになりがちです。自重トレーニングでしっかり股関節を意識して曲げている人ほど、ハイバースクワットになるといつものフォームが取れない可能性があります。

 そんなときは、バーベルの担ぐ位置を変えてみるのもひとつの方法。「バーベルが落ちてしまうのでは」と心配する人がいるかもしれませんが、大丈夫です。バーベルは肩の上に乗せるというイメージしかなかった人は、ローバースクワットを試してみてください。

▲左:ハイバースクワット、右:ローバースクワット

次ページ:バーベルを持つと股関節をしっかり曲げられない場合

1 2