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2024年1月3日

【箱根駅伝の小ネタ】テレビに映らない逆転劇ポイントは?

箱根駅伝は、のんびりとテレビで観戦という人も少なくないでしょう。そんなときにちょっと知っておくと楽しくなる小ネタを、「Japanマラソンクラブ」マラソン完走請負人・牧野仁さんのコメントとともに紹介します。

1.給水は2種類ある

箱根駅伝は給水ポイントが決められており、チームのサポートメンバーが、給水ボトルを持って待機しています。テレビ中継を見ていると、給水で渡すドリンクボトルに2種類あることがわかります。

「赤いテープが巻かれたボトルと青いテープが巻かれているボトルがあります。赤は水、青はスポーツドリンクです。給水ポイントでどちらが手渡されるのかを見るのも、また箱根駅伝のひそかな楽しみでもあります」(牧野さん)

2.選手が着ているもので気温を判断

箱根駅伝に限らず、屋外で行われるスポーツは天候が勝敗を左右します。とくに真冬に行われる箱根駅伝は天気、気温のコントロールがものをいいます。

「晴れていれば、空気も乾燥しているので、体内から水分が蒸発して脱水を引き起こしやすくなります。また日差しが強いと体感温度が上がり、それによって過剰にエネルギーが奪われます。雨や山が雪だと低体温症になりやすいので、体温調整が重要になってくる。例え晴れていたとしても、選手たちがアームカバーや手袋をしていると、“寒いんだな”と判断することができます」(牧野さん)

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3.ほかの大会と違うスタートの掛け声

マラソンなどの大会に出場しことがある人ならわかる、箱根駅伝特有のスタートの掛け声がある。

「通常の陸上大会は、“On Your Marks 、Set Go”です。ただ、箱根駅伝は関東学生連合主催で、ローカルルールが採用されている。だからいまだに、“位置についてよーい(ドン)!”なのです」(牧野さん)

4.テレビに映らない逆転劇ポイント

箱根のコースは山のぼりや山くだりがあるため、それぞれを得意とする選手がいる場合、逆転劇が起こりやすい。

「代表的なのは、宮ノ下と小涌園。この間が壁のような坂で一番きつく、逆転劇が起こりやすいんです。けれどもここは中継車が追いにくく、定点カメラで撮影されます。逆転するところがテレビに映らないことが多く、実況で説明されることが多い。ここで大きく順位が入れ替わることがあるので、この地点ではできるだけ聞き逃さないようにしましょう」(牧野さん)

※本記事は「箱根駅伝で強い学校はどこ?過去のデータや傾向から紐解く、箱根駅伝の注目ポイント」の一部を再編集したものです。

プロフィール


牧野仁(まきの・ひとし)
有限会社スポーツネットワークサービス代表、Japanマラソンクラブ完走請負人。1967年東京生まれ。アスレティックトレーナー、ストレングス&コンディショニングトレーナーとして活躍し、全国各地で、あらゆるランニングの指導を展開している。

<Edit:編集部>