インタビュー
2024年8月16日

APFフィジーク初代王者・竹下竜陛選手に聞く、大会優勝のために行った食事戦略&トレーニング (3/3)

──ちなみに苦手な種目と、逆に「ついやってしまう」好きな種目はありますか?

竹下さん:課題の部位はあって、「肩」と「背中」です。毎年(大会の)ジャッジから言われるんですよ(笑)

好きな種目はベンチプレスで、ついやっちゃいますね。単純に重いものを持ち挙げたいっていう理由です。

ベンチプレスはミッドレンジ種目(複数の関節を一気に動員して動かす種目)で肩や肘も使うので、重いものを扱いやすいんです。

──竹下さんのような方でも、「今日、トレーニング面倒くさいな」と思ってしまうことはあるのでしょうか?

竹下さん:めちゃくちゃあります。とくに大会に向けた減量末期とかは、摂取するエネルギー量が下がってくるため、どうしても元気が出ないときが何年続けててもあります。そういうときは、休んじゃいたいっていう気持ちは出てきますね。

トレーニングが嫌だからとかそういう理由ではなく、摂取カロリーが低下していくにつれてトレーニングがキツくなってくるのが理由です。単純に力が出なくて。

そういうときは、やっぱり勝ちたいっていう思いや、目標に対して気持ちを向けてやることで頑張っています。

──食事とトレーニング以外で力を入れたことを教えてください。

竹下さん:やっぱりポージングです。僕はボディビルではなくフィジークというカテゴリーで出場していて、基本的にそこでは「フロントポーズ」と「バックポーズ」があります。これがすごく難しくて。いろいろな選手の動画を見て研究するとか、実際にジャッジに見てもらってアドバイスをもらうなどは大事なんじゃないかなと。

これから競技を目指す方は、ただいい体だけだと勝てないんですよ。ここは大事なポイントです。

筋トレはいわゆる筋肉の伸張と収縮ですが、ポージングは等尺性の筋活動といって、筋肉を「固め続ける」能力が必要なんです。筋トレばかり頑張ってポージングをおろそかにすると、大会ステージ上でポーズの維持ができない。フラフラしちゃったり、ポージング中に腕が疲れて下がってしまったり、腹筋が緩んできちゃうという事態が起こります。

競技でトップを目指すとなるとそこで差がついてしまうので、ポージングもしっかりやった方がいいですね。

竹下竜陛選手に聞く!ボディコンテストの気になるアレコレ

プロフィール

竹下竜陛(たけした・りゅうへい)

VALX GYMトレーナー。学生時代に力を入れていたレスリング全国大会での予選敗退をきっかけに、目標や志を見失い、一般企業へ入社。入社から数年後、元々好きだった身体を動かすことで人生を変えたいと思い、2018年から食事管理やレジスタンストレーニングを開始。数々のコンテストで優勝し、初出場から4年目のdx2022年、APFというボディコンテスト団体のフィジークモデルカテゴリーにおいて日本一を獲得。

【大会実績】
2021年 NPC WORLDWIDE×FWJ BLAZE OPEN Men’s physique open-170 優勝
2021年 IFBB PROFESSIONAL LEAGUE × FWJ EVOLGEAR HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSIC Men’s physique ClassA優勝
2022年 Grand Prix Series APF TOKYO OPEN Physique model 優勝
2022年 Grand Prix Series APF JAPAN CLASSIC Physique model Class 30 優勝
Physique model Overall 優勝(APF日本大会/総合優勝=初代日本王者獲得)
2023年 Grand Prix Series APF GOUKETSU Physique model Class 30 優勝
APF JAPAN CLASSIC 2023 Physique model Class 30 優勝

<Edit & Photo:編集部>

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