よくお酒を飲む人、あまり飲まない人の「腸内フローラ」を比較。どんな違いがあった?
屋外レジャーなどを楽しむ機会が増えているという方も多いのではないでしょうか。
レジャーやアウトドアでは飲酒の機会も増えがちですが、お酒を飲む人、飲まない人、それぞれの「腸内フローラ」を分析したところ、おもしろい違いが見つかりました。
⽇常的な飲酒が「腸内フローラ」に与える影響とは
腸内フローラ(※)検査サービス「マイキンソー(Mykinso)」を展開する株式会社サイキンソーが、飲酒習慣による「腸内フローラデータ分析」という興味深いデータを公表しています。
マイキンソー利⽤者の中から夏(6⽉〜8⽉)に検査を受けた⽅のうち2236 名を抽出し、飲酒習慣のある⼈843名と飲酒習慣のない⼈ 1393名を⽐較・分析しました。
※腸内フローラ・・・腸壁に隙間なく張り付いた腸内細菌のこと。
両者の保有菌を比較したところ、飲酒習慣のある人のほうがビフィズス菌、酪酸産生菌の保有割合が少ないことが分かったといいます。
ビフィズス菌、酪酸産生菌といえば、腸の健康に寄与する菌の代表格。肥満の予防や免疫機能の調整などにも影響がある部分です。気になる人は、適度にノンアルコールも活用するなどして、注意していきたいところ。
「フルーツ・乳製品・納豆類」の摂取で腸内環境を整えよう
飲酒習慣のある人のうち、ビフィズス菌・酪酸産生菌の保有割合と食習慣の回答項目について相関関係を分析したところ、果物類、乳製品(牛乳・チーズ)、納豆類の摂取頻度が少ないことが、ビフィズス菌および酪酸産⽣菌の保有割合の少なさと強く関連しているとわかりました。
飲酒が続いている方は、おつまみに塩辛いものや脂っこいものだけでなく、「チーズ」などの乳製品や「ナッツ」、「ドライフルーツ」を積極的にとると良いでしょう。
また、食後のデザートには「果物」を意識的に取り入れてみるなど、夏を健康的に過ごすために日々の食事を少し工夫してみてはいかがでしょうか。
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【分析概要】
- 分析期間︓ 2015 年 8 ⽉〜 2022 年 5 ⽉までに登録されたデータを 2022 年 7 ⽉ 8 ⽇〜 22 ⽇にかけて分析
- 分析機関︓株式会社サイキンソー
- 分析対象︓マイキンソー利⽤者のうち、 2015 年〜 2022 年において 6 ⽉〜 8 ⽉の 3 か⽉間を夏と設定し、その間に登録されたデータ2,236 名 を対象。さらに、マイキンソー オンライン で実施している質問票の飲酒習慣に関する項⽬において「習慣的に飲んでいる」と回答のあった検体を「飲酒習慣のある⼈」に、「飲まない」「以前は習慣的に飲んでいた」と回答のあった検体を「飲酒習慣の無い⼈」に設定
- サンプル数︓飲酒習慣のある⼈ 843 名、飲酒習慣の無い⼈ 1,393 名
- 分析⽅法︓飲酒習慣のある⼈と飲酒習慣の無い⼈それぞれが多く保有している菌(属レベル)について集計し、⽣活習慣に関する回答項⽬との相関性を分析
<Text:辻村>