2022年12月8日

海外はグループで走る、日本人は一人で走るほうが伸びる。スポーツSNS利用者の行動から分かったこと

2022年もあと1か月を切りました。今年はどんな1年でしたか?

アスリート向けSNS「Strava(ストラバ)」が、年末恒例のレポート「Year In Sport」 を発表。2022年のスポーツの世界的なトレンドを報告しています。

海外渡航がコロナ前の水準に戻る?

ここ数年は国内で運動を継続してきた方も多かったと思いますが、2022年はついに各国で旅行規制が緩和され始めました。

この影響から、国外でアクティビティ(運動をともなう活動)をSNSに上げたアスリートのシェアは、昨年と比べて全世界的に101%増加。これは、2019年の水準までわずか3%まで迫っています。

ちなみに、 日本のアスリートの旅行先としてもっとも多かった国は、アメリカ。ダントツで1位でした。

日本のアスリートの旅行先ランキングの棒グラフ

イベント再開! マラソンも復活

マラソンが増加した国ランキングの棒グラフ

また、各種イベントが再開され始めたことも記憶に新しいですよね。

パンデミック中はマラソンイベントも国内外で中止が相次いできましたが、2022年はこれらが復活。Stravaでもマラソンのアクティビティを記録したランナーの割合は、2021年に比べてほぼ倍増しています。

とくにオランダでは、フルマラソンを完走したランナーの増加率が3倍にのぼり、日本も1.6倍に増加しています。

複数人で運動するとランニング時間・距離が長くなる傾向

ちなみに、ランナーの傾向を調べると面白い結果も出ています。

ペアでアクティビティを行なったアスリートは、単独の場合よりも時間・距離が⻑くなり、3人以上のグループだとさらに⻑くなる傾向があります。

公園でランニング

ただ、日本は主要国の中で唯一、ランニングにおいて傾向が当てはまらない国でもありました。

18~29歳の若年層と49歳以下の男性は、グループで走ることで、むしろ距離も活動時間も短くなる傾向が見られました。

日本の男性ランナーは、1人のほうが集中できるという方が多いのかもしれません。

自転車通勤が世界的に増加傾向

自転車通勤するサイクリストの線グラフ

ここ数年はリモートワークが多かったという方も、最近はオフィスへの通勤が増えていると聞きます。

この影響から、世界的に自転車通勤の割合が増加。2019年と比較して、パリでは97%、東京でも46%増加しています。

ちなみに、2022年に日本で記録されたライドの49%は自転車通勤による記録でした。

自転車通勤の割合が多い都市ランキング

ほか、多くの都市では月曜日ではなく、火曜日または水曜日に自転車通勤をする傾向が多く見られました。

2022年、もっとも盛り上がったスポーツは?

最後に、今年同アプリでもっとも盛り上がったスポーツに関してみていきましょう。

結果はハイキング。その人気は、過去3年間で3倍となり、2022年には52%のアスリートがトレイルアクティビティを同アプリにアップロードしました。

山を登っている男性

また、1年でもっとも急速に成長したのは、アルペンスキーやスノーボードといったスポーツでした。これらは、パンデミックの最初の年に世界的に閉鎖が相次いだ反動と見られます。

女性は、アルペンスキーに次いでウェイトトレーニングの増加が著しかったそうです。

最も伸びたスポーツタイプランキングの棒グラフ

<Text:辻村>