フィットネス
2024年9月4日

腹筋ローラー(アブローラー)の使い方と正しいやり方。初心者はまずこのフォーム&姿勢! (3/3)

レベル別に練習しよう! 腹筋ローラートレーニング

限界までローラーを押した後、筋力がない人はまず引き戻すことができません。そのため、使用する人のレベルによって方法が変わってきます。

ここでは、初心者から上級者までのレベルに応じたやり方を紹介していきます。

初級編:膝をついて押すだけの「膝コロン」

腹筋ローラーを引き戻さず、そのまま前に倒れ込みます。通称「膝コロン」と呼ばれる方法です。

膝コロンのやり方

1.膝に柔らかいマットなどを敷いて、手首を立ててローラーを握る

2.膝とつま先は地面につける

3.肘を曲げずに、ローラーを限界まで転がして倒れこむ

4.手をつくなどして、ゆっくり元の姿勢に戻る

●ポイント

・肘は伸ばしたまま、体をやさしく床に落とす

中級編:膝をついて引き戻す「膝コロ」

はじめに解説した「膝コロ」です。ローラーを引き戻すにはかなりの力を要するため、10回でも高い負荷を感じることができるはずです。

上級編:膝をつけずに引き戻すところまで

「立ちコロ」と称され、相当な筋力を持っていないと1回もこなすことはできないでしょう。立ったまま前屈した状態でグリップを握り、あとは膝コロと同じ工程です。

膝をついていない分だけ全体重が腕や体幹にかかるので、すさまじい負荷を感じることができます。腰を痛めないように注意しましょう。

●横に転がしてもOK

腹筋ローラーは横方向に転がしても効果的です。通称「サイドローラー」と呼ばれ、脇腹の腹斜筋を鍛えることができます。

【割れた腹筋】を最速で作る戦略とは[トレーナー解説]

腹筋ローラーで腹筋を割るには何日かかるのか

腹筋ローラーをどのくらいやるとお腹が割れてくるのかというと、現在どれくらい体脂肪がついているかによって異なります。

腹筋のうえに脂肪が乗っていると、いくら腹筋を鍛えても脂肪があるので見えてきません。そのため、まずは有酸素運動と食事コントロールで脂肪を落とす必要があります。

体脂肪率が多い人=有酸素運動を3か月、腹筋ローラーを1~2か月

厚生労働省が出している成人を対象にした運動プログラムによると、有酸素運動を1回30分程度(分割して行ってもOK)、週2回。それを3か月ほど行うことで、効果が出てくるとしています。

そのうえで、腹筋ローラーを1~2か月続けてみましょう。一般的に、筋トレの効果が感じられるまでの期間は「約3か月」と言われています。

なお、男性は体脂肪率15%以下、女性は22~25%くらいでお腹に薄く腹筋の線が見えてきます。シックスパックのようにくっきりと見せるには、男性だと体脂肪率10%以下が目安とされています。

腹筋を割る方法はまず「体脂肪を減らす」。6つに割れたお腹“シックスパック”を作る条件と鍛え方

腹筋ローラーに痩せる効果はある?

残念ながら、腹筋ローラーで腹筋を鍛えることはできても、体重減への効果は他のトレーニングに比べて大きいわけではありません。そして、いくら腹筋を鍛えても腹部についた脂肪を減らさない限り、その腹筋が姿を現すことはないのです。

腹筋ローラーに限らず、どのトレーニングをもってしても、体のある部分だけの脂肪を減らす「部分痩せ」は不可能です。

お腹の脂肪を減らすには、節制された食事と継続したトレーニングが欠かせません。

腹筋ローラーはどこの筋肉に効く?

腹筋ローラーで鍛えられるのは、おもに以下の筋肉です。

  • 腹筋中央に位置する『腹直筋(ふくちょくきん)』
  • 腹筋脇に位置する『腹斜筋(ふくしゃきん)』
  • 腕の裏側『上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)』
  • 背中を支える『広背筋(こうはいきん)』
  • 背中の筋肉『脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)』

<Text:松永 貴允>

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